【マギ】自然に愛され、自然を愛す、ファナリスの少女【マスルール】

＊戦争＊ ページ36

話し終わってから、少しの沈黙が流れる。


その沈黙を破ったのは、シンドバッドだった。


シン「・・・マスルールも入る事になるとかは…ないよな？」


貴「兄様のことを知ってる人は入れたいとは考えるみたいだけど…。今はシンドリアにいるし…。多分、兄様が入る事はないと思う。」


マス「それでA。もう一つの方言わなくていいのか？」


兄様が私の顔を見ながら聞く。


貴「ぇーと……。私のわがままなだけど…。私はシンドリアに住みたいんだ。」


ジャ「なぜですか？」


貴「ファナリス兵団に入れば、戦争に駆り出されることは免れない。私が兵団に入りたくないと言ったもう一つの理由。でも、シンドリアは戦争をしているイメージは全くない。だから…私は…！！」


アリ「A…？」


貴「ご…めんなさい。私は自然から情報を貰えるから…この戦争でどれだけの人が怪我をして、死んだか…とかを知ると、怖いんだ。国のためだと死んでいくなんて…。・・・まぁ…ただ死ぬのが怖い臆病者ってところ。」


アリ「・・・剣闘士も似たようなもんじゃねぇか？」


貴「剣闘士は私が好きでやってるから…。戦争は好きじゃない。」


マス「Aはレームで、相手を殺さない剣闘士としても有名だ。だから、楽しくないという人もいるが…。」


兄様が補足してくれる。


貴「あの…だから、ここにいちゃダメですか？」


また、沈黙が流れる。


これで断られたら潔くレームに帰って、兵団に入る。


それに…どうせ断られる。


こんな事になったら、レームとシンドリアで戦争になってしまう…。


シン「・・・よし、Aここに住め。」


貴「！？い…いいの？戦争にならない？」


ジャ「そこは私に考えがあります。A一緒に来て下さい。」


貴「ぇ…あ…うん！」


私はジャーファルに連れられて、部屋を出た。

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