【マギ】自然に愛され、自然を愛す、ファナリスの少女【マスルール】

＊旅の意図＊ ページ3

貴「ここがシンドリア…。」


私の目の前には青々と茂った草木…そして、野生動物の鳴き声。


みんな生き生きしてる。


きっと、ここはいいところ…なんだろうな…。


兄様、こんな所に住んでるなんて…。


早く会いたい。


強くそう思う。


私がシンドリアにきた訳は１週間ほど前に遡る。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


師「A…行くのか？」


貴「はい。兄様に会いたいから。」


師「本当、お前はマスルールのことが大好きだったからな。」


ここはレーム帝国。


私と兄様はここで剣闘士として闘っていた。


ある時兄様は、剣闘士をやめて、シンドバッドという青年のあとをついて行った。


その時の私はまだ小さくて闘いには出してもらえてなかったけど、かっこよく闘う兄様が大好きで、まるで本当の兄のように慕っていた。


だけど、本当は兄様は師匠の１番弟子で、私は３番目に入ってきた弟子。


だから、兄様とはよく遊んでいたというだけで、別に本当の兄妹という訳でもない。


そして私は、成長して闘いでも強くなって、レームを出て兄様に会いに行く決心をした。


師「いいか？必ずここに戻ってくるんだぞ？」


貴「分かってますよ。ただ、兄様に会うだけですし…。」


師「あぁ、待っている。無事に帰って来いよ。」


貴「はい！！」


そして私はレームを出て、馬車に乗ったり、船に乗せてもらったりして、なんとか一週間かけてシンドリアに着くことが出来た。


だから、兄様に会えるまであと少し！！


貴「必ず…会いに行くよ(ボソッ」


そう呟いて、私はシンドリアへと足を踏み出した。

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