▽第66夜 これはまさかの ページ26
『白龍ー!』
俺は鍛錬場の外から白龍を呼んだ。
龍「……アルト殿?」
『久しぶり、また背、伸びたか?』
龍「久しぶり、って…何年前だと思ってるんですか。それに、用がないなら退いて下さい。集中できませんし、何より鍛錬の邪魔です」
そういえば、いつの間にか青龍偃月刀は降ろされており、地面に突き立てられている。
『固いこと言うなよな、せっかくの再会なんだしさ』
そう言って白龍を見上げ、ぐるぐると周りを回る。そう、わざと目が回るように。
龍「やめてください…」
『やめてほしいならっ………うえぇぇぇ』
俺は止まった。
…しまった、俺の方が先に負けた。
龍「……ハッ」
『ク、ソ…鼻で笑いやがって…』
俺はフラフラになりながら、白龍に近付いて――凭れかかってしまった。
何たる不覚。
あ、そんなこと言ってる場合じゃないな、回り過ぎた……。
『ちょ、マジごめん、……吐いてもいい容器とかない?』
龍「……ありません」
『待って本当に……うおえええぇぇぇ』
そんなわけで鍛錬場にぶちまけました。ご飯中の方ごめんなさい。
龍「はぁ……何か食べますか?」
『…っな、何故その思考に至ったんだ……先言えや』
龍「いや、大体食事関係の用事じゃないですか。分かってたんですけど……面白くて」
そう言って横を向き、口を手で隠して笑いを堪えている。この野郎。
『おうおう…黙って聞いてりゃ好き勝手言いやがって…今に見てろ…』
抱き抱えられながら白龍を睨み付ける。
……待て。
浮遊感、腕の感触、匂い。
これはお姫様抱っこ、と言うやつではなかろうか。
確かによく見ると、首を支えられているし、膝の辺りを抱えられている。
そして密着度が高い。
意識すればするほど、顔が赤く染まっていく。記憶は無いが、最後に男と密着したのは父____いや、シンか?あいつめ、綺麗な記憶を汚しおって。
龍「何顔赤くしてるんですか? まさか…」『余計な想像をするな』
俺をあっちの人だと思っているに違いない。まったく…。
『いいから飯を食わせろ』
龍「…分かりました」
そう答えると、俺を抱いたまますたすたと歩いていく。
『おいおいおいおい!? 降ろせよ!!』
龍「別にいいじゃないですか…それに。歩けないんでしょう?」
『…そうだった』
そんなわけで俺は、白龍に抱っこされたまま禁城の中に向かった。
▽第67夜 ご武運を [台本書きからの脱出]→←▽第#夜 重大発表? [読み飛ばしOK]
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たいやきorのあ(プロフ) - (名前)さん» すみませんが、今書き直し中です。待っていただけると幸いなのですが、どうしてもというなら「20021109」で閲覧してください。 (2015年12月8日 22時) (
レス) id: f0f77c2065 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - すみません、パスワードを教えてください。 (2015年12月7日 18時) (レス) id: 7e07e5fa32 (このIDを非表示/違反報告)
たいやきorのあ(プロフ) - セラリアさん» マジですか…ありがとうございます!頑張りますね!! (2015年11月16日 20時) (レス) id: f0f77c2065 (このIDを非表示/違反報告)
セラリア(プロフ) - 見た途端すぐにコメントしました。お気に入り登録してますから！ヘ(≧▽≦ヘ)♪ (2015年11月16日 20時) (レス) id: 24fb74d998 (このIDを非表示/違反報告)
たいやきorのあ(プロフ) - セラリアさん» そうなんですね…!応募ありがとうございました! (2015年11月8日 21時) (レス) id: fcb678c61b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たいやきorのあ | 作者ホームページ：http://できたら連絡しまっす(`・ω・´)ゞ
作成日時：2015年5月10日 11時
