もう一つの世界。 ページ11
「やぁ、こんにちは。」
『そんなふうに死んで、ほんとうにいいのかい?』
重なる。
これは、あのときの
この世界に飛ばされてくる直前の
あの声。
この人が、私を…
この世界へ…
つれてきた……。
「もー、僕が呼び出したよにこんなとこにとばされてー、
おかげでいろんなとこに飛び回ることになるしー、ぼくは暗くて狭いあの谷ぞこにいたいのにー」
つれてきた…人……????
白雄「ユナン…といったか。その名、聞いたことがある。お前は…マギだな?」
ユナン「あぁ、そうだよ。君は…煌帝国第一皇子、練白雄、だよね?」
白雄「あぁ、そのとおりだ。」
ユナン「そして、練白蓮、練白瑛、練白龍。君の弟妹たちだよね?」
白雄「よく知っているな。そのとおりだ。」
突然現れた彼は、まちがいなく私をこの世界につれてきた人で
白雄さんと仲良さげにしゃべっているけど…
二人ともなぜか目だけはにらみあってます…??
なぜだろう…入りにくい…
しばらく続く沈黙。
それをやぶったのは、白蓮さんだった。
白蓮「ユナン殿、さきほどの…Aをこの世界へ連れてきたのは、自分とは、どういうことなんだ…?なぜAをこの世界へ呼ぶ必要があった?」
ユナン「それは簡単さ。Aは、奇跡の子なんだ。あの、シンドバッドと同じ、ね?いわゆる、特異点ってやつ、かな?
向こうの世界にいるにはもったいなすぎる。
しかもあのとき、死のうとしてたから、もったいないなーっておもって、この世界へ、ね。」
あ…。
そうだ…。
私、あのとき…
死のうと…
白雄「死ぬ…だと?」
A「あの…その……。」
白蓮「兄上…!Aの家庭事情はよくお知りでしょう?おちついてください。それよりも、その、"向こうの世界"とやらのほうが重要ですよ! 」
白雄「そ、そうだな…。ユナン殿、その、向こうの世界、とは?」
ユナン「それはーーーー。」
ソロモン王が作ったこの世界。
実はそのとき、アル・サーメンが、また復活したときのために、予備、という形で、
もう一つ、別の次元に世界が出来ていました。
しかし、その世界は、予備としてつくったため、最初につくられた世界のように、言語を統一したり、などのほどこしはできませんでした。
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作者名:かすみ | 作成日時:2015年8月12日 13時