検索窓
今日:10 hit、昨日:16 hit、合計:51,969 hit

さんじゅうに。 ページ38

再び電話を持って、
彼女の言葉に返事をした。


「……僕も好きです、」


そう言うと、
彼女は電話の向こうで
くすっと笑ったように思えた。

何が面白かったのだろう。

なんて、
そんなことは置いて
僕は頬赤くなるのを感じた。

そらるさんは、
何で怒ってないのかな。

酷いことしたのに。


『ねえまふくん、玄関開けて?』
「え…?」
『寒いの、早くー』


玄関、って
もしかして家の前に居るの?


携帯を置いて、
急いで玄関まで走った。

絨毯を敷いてない、
フローリングを走って
滑って転びそうになりながらもすぐに鍵を開けた。


「えへへ、お邪魔してもいい?」
「う、うん…っ」


うん、なんて言ったものの
部屋は全然片付けてないし
彼女に出すお菓子なんて一つもない。

おもてなし、出来ませんよ?


「まふくん、笑って」
「え……、あ…ごめんなさい」


彼女に、
頬をつままれて
無理矢理、口角を上げられる。

Aさんは、
僕を見るなり笑った。

何で笑うの、って聞こうとしたけど
やっぱりやめた。

答えがすぐに分かったから。


そらるさんのため、でしょ?


悪いことしちゃったな、
そらるさん、ごめんなさい。


「そらるさんが約束してって言ってたよ」
「なにを?」
「Aを笑わせろ、って」


そう言ったそらるさんの顔が、
容易に想像できた。

そっか。


なんだか、
心を隠してた濃霧が
突然、晴れたような気がした。


「何か飲む?」
「牛乳……ある?」
「うん、あるよ」
「ホットミルク、飲みたい」


Aさんは、
少し顔を赤くして笑った。

ホットミルク、好きなのかな。


って、
好きだからそう言ったのか。

ほっとみるく→←新作です('∀'



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (192 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
260人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

色鉛筆@まこたそ(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!病みまふ最高でした…(´¶`)夢オチバッドエンドの方も読んでみたかったです(笑)でも恐らくそんなことになったらまふくん壊れちゃいますね← 他の作品も読ませて頂きます!!!これからも応援しております〜!!! (2016年2月26日 15時) (レス) id: 0642a77a16 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - こんばんわ!今回の作しました!!病みまふ!!はい。。実を言うとですね、めろんさんの作品大好きで、確か音響とか、イタンハとか甘すぎ注意とかもみていました!!うふふ大ファンです← 他の作品も楽しみにしていますね! (2016年2月3日 22時) (レス) id: 09c6623f4c (このIDを非表示/違反報告)
歌龍(プロフ) - めろんぱんさん» もうすぐ終わってしまうんですか!?残念です、でも、絶対最後まで読みます!!!どうぞ、勝手に使ってくださいwというか使って頂けるなんて幸せですw (2016年1月30日 22時) (レス) id: b3c9970ea6 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 歌龍さん» コメントありがとうございます!! もうすぐ終わってしまいますが、ラストまで是非読んでください! 隣にそっと座るっていいですね書いてもいいですか。笑 (2016年1月28日 18時) (レス) id: 78a494227f (このIDを非表示/違反報告)
歌龍(プロフ) - ほあああ…まふさあああん!!!隣にそっと座りたい←更新、めろんぱんさんのペースで頑張ってください!!楽しみにしてますね〜! (2016年1月25日 18時) (レス) id: b3c9970ea6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:めろんぱん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年1月2日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。