【あんスタ】人形たちの不協和音【男主】 (ページ2)

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人形の出会いページ2

なずなside

声が出るというのはどんな感覚なのだろうか。

お師さんは、完璧主義者を形にしたような人。
だから、彼が嫌だと思うことはしたくない。

おれもみかちんも、お師さんのことを考えて行動している。

おれは声変わりしたおれの声が、お師さんは嫌だという。だから、おれは一時を境に声を出さなくなった。

だから、正門前で騒いでいる彼らのようなことはできない。

？「ふざけんなよ、お前。俺は、兄の斎宮宗に用がある。通せ」

蓮「ふざけているのは貴様だ、度し難い」

？「はあ？お前に決められる権利なんてないでしょ」

見かけない顔の、中学生くらいの少年と同じ二年生の蓮巳が正門前で、口喧嘩を繰り広げていた。

中学生の子は、いまにも噛みつきそうな勢いで論破をしている。

おれも、あんなぐらいに………声を出したい。

瀬「あれ、 Aくん？なぁんでこんなところにいるのぉ～？学校じゃなかった？」

A？「兄さんにコレ、頼まれたから。この人、通してくれないし？」

蓮「ぐ…………。今日はこのくらいにしておこう、次は斎宮を呼べ」

その喧嘩も終止符が打たれたようで、蓮巳はどこかへ行ってしまった。

中学生の子が振り返った瞬間、おれと目が合ったような気がした。
おれは、気まずいような気がしたので、そそくさとそこをあとにした。

綺麗な青い瞳だったなぁ………。

また、会えるかな。と密かに願う自分が、脳内を占めて離れなかった。