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「さっきも言ったように、私別に鳥井君とそういう関係になりたいわけじゃないし、と言うかそういうの鳥井君に失礼だよ。本当にただ純粋に仲良くしてくれてるだけかもしれないのに。そんな無理にくっつけさせようとするの、私好きじゃない」
目の前の友人を真っ直ぐ見つめながら彼女はそう言った。妙に強い意志を持ったその瞳にハルナは出かけた言葉を飲み込んでそのまま口を閉じてしまった。
彼女の言葉を聞いて、少し軽率過ぎたかと内心反省すると「ごめん」と口から零した。罰悪そうになった友人にAも少し重くなりすぎたとはっと気付いて、慌てて謝罪の言葉を口にした。
「最近A楽しそうだし、ゾム君と話してるの見てると何かいつもより活き活きしてるって言うか、雰囲気良さそうだったからさ。遂にあんたに春到来かって思って、ちょっと嬉しくなっちゃったから、つい……」
申し訳なさそうな表情になった彼女に更にAは心を痛ませる。彼女は自分の事を思って言ってくれたのに、自分は彼女の事を考えずにキツい言い方をしてしまった。ごめん、ごめんね。罪悪感を重ねたAはあわあわと謝り続けながら、何かもっと良い言葉がないかと頭を回す。
眉尻を下げに下げた必死な彼女の様子にハルナは安心させようと笑ってみせて、大丈夫だよと答えた。その胸の内で大人しく二人の行く末を見守ろうと思いながら。
「じゃあさ、もし、もしだよ？ ゾム君から付き合ってって言われたら、あんたどうするのさ？」
「え、ええ？ 鳥井君が？ うーん、ど、どうしよ。一応考えるけど……。でもそもそも鳥井君みたいな人が私なんか……」
「なんや、俺の話してるん？」
突然聞こえてきた低い声に二人の心臓が大きく跳ね上がった。ばっと同時に顔を上げた二人の視界にいつの間にか教室に戻って来た噂の彼の姿が飛び込んできた。
それに驚いている二人をよそに、ゾムはにこやかな表情を浮かべながら自分の席へと座った。
「えっ、と、鳥井君……き、聞いてた？」
「ん？ いや、今来たばっかやから何も？」
首を傾げる彼の様子からは確かに状況を理解していないような感じであった。それにAは酷く安心して思わず深い溜め息を吐いた。
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抹茶ちよこ(プロフ) - 瑞稀さん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けてとても嬉しいです！これからもどうぞ温かい目で見てやって下さい。ありがとうございます！ (2022年4月17日 12時) (
レス) id: ea5fcbb4a4 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - うわぁ〜〜！！本当に面白いです！！まさかのライバル？！誰なんだ…続きも楽しみにしてます！ (2022年4月15日 0時) (レス) @page39 id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：抹茶ちよこ | 作成日時：2022年3月14日 15時
