No.179 ページ30
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『だからさっき聞いたの
生まれ変わったら私の事覚えててくれる?って』
「……忘れる…
…ぜってぇ忘れるから、そんなのやめとけ…
最初から居なかった事にするとか__!」
最後に私から口付けをした。
「ッ……
これも無かったことに、なんのか」
『……』
「なぁ
腹ん中のガキはどうなる
あん時ギャン泣きしてたお前の気持ちはどうなる
止めて欲しいからここに来たんじゃねぇのか?」
…そう怒りながらも、
ボロボロ零れる涙を優しく指で掬ってくれる。
彼が生前、残虐非道な人殺しで
人に恨まれる様な存在だったとしても
そんな事どうでもいい。
こんな姿の彼を知ってるのは私だけ。
『私デイダラに会えてよかった…
デイダラが私のことを忘れても
私は絶対に忘れない』
デイダラ
デイダラ
『__私の光』
「行くな…」
こんなに優しい彼を死なせたくない
時間を巻き戻して彼が生きてる事に賭けたい。
彼の伸ばした手に触れてしっかり目を見つめた。
『あのねデイダラ』
「……ッ」
『好き、大好き愛してる
生まれてきてくれてありがとう』
「だから…重すぎなんだって…うん」
『……バイバイ』
珍しく涙を流すデイダラを最後に
私は夢から目を覚ました。
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_____
__目が覚めると、そこは地獄だった。
世界は真っ暗で
多くの木の枝があちこちに伸びている。
そして目の前に居るのは
……オビト?
姿がかなり変わっているけど、
すぐにオビトだって気が付いた。
「忍は終わりだ…
もう続けることは無い
抵抗しないならば殺しはしない」
そう言うオビトの前にはナルトの姿もあって、
その目には涙が浮かんでいるのも見て取れる。
悔しそうに歯を食いしばって。
『う”…っ』
なんとか立ち上がると、オビトと目が合った。
「目が覚めたか
…お前の目もそろそろ貰うとする」
近づいてくる。
「逃げろ…A」
『サスケ…!?
戻ってきてくれたの…』
サスケは一瞬俯いて再び顔を上げ
私の目を見つめてきた。
「…デイダラの事は悪かった
ずっと謝ろうと思っていた
“あの時”見せた記憶も
お前にだけは伝えようと思っていた」
『……、』
あの時の記憶ってのはきっと
デイダラの死の間際のことだ。
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星夏(プロフ) - めっっっっっっちゃくちゃに最高でしたヽ(;▽;)ノめちゃ泣けました。本当に最高以外の言葉がないですm(__)m素敵な作品ありがとうございました!何度も読み返そうと思います(*・ω・)ノ (3月16日 23時) (レス) @page35 id: 5262425516 (このIDを非表示/違反報告)
R - もう本当に素晴らしすぎてなんて言ったらいいか…最高すぎます本当に。ハッピーエンドで良がっだね…ッ!(´;ω;`)最高すぎます、素敵な作品でした!ありがとうございますm(*_ _)m (12月6日 18時) (レス) @page35 id: eba19b90d6 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 続きを書いて欲しいくらい素敵な作品でした (8月27日 13時) (レス) id: 9411f7a30e (このIDを非表示/違反報告)
メイドさん(プロフ) - ミルクコーヒーさん» この作品マジで滝が流れるみたいにガチ泣きした。 (2023年3月15日 11時) (レス) @page35 id: 69b2886171 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクコーヒー(プロフ) - みつさん» 私も書いてる途中うぐっってなってましたwwwコメントありがとうございます(´;ω;`)次回作も頑張りますね!!!!(*`・ω・)ゞ (2023年3月6日 10時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルクコーヒー | 作成日時:2023年2月10日 22時