検索窓
今日:13 hit、昨日:22 hit、合計:14,481 hit

No.179 ページ30








『だからさっき聞いたの
生まれ変わったら私の事覚えててくれる?って』




「……忘れる…

…ぜってぇ忘れるから、そんなのやめとけ…
最初から居なかった事にするとか__!」






最後に私から口付けをした。




「ッ……
これも無かったことに、なんのか」



『……』



「なぁ

腹ん中のガキはどうなる
あん時ギャン泣きしてたお前の気持ちはどうなる

止めて欲しいからここに来たんじゃねぇのか?」






…そう怒りながらも、
ボロボロ零れる涙を優しく指で掬ってくれる。







彼が生前、残虐非道な人殺しで

人に恨まれる様な存在だったとしても



そんな事どうでもいい。




こんな姿の彼を知ってるのは私だけ。




『私デイダラに会えてよかった…
デイダラが私のことを忘れても

私は絶対に忘れない』




デイダラ





デイダラ







『__私の光』



「行くな…」






こんなに優しい彼を死なせたくない

時間を巻き戻して彼が生きてる事に賭けたい。





彼の伸ばした手に触れてしっかり目を見つめた。




『あのねデイダラ』



「……ッ」



『好き、大好き愛してる
生まれてきてくれてありがとう』



「だから…重すぎなんだって…うん」





『……バイバイ』





珍しく涙を流すデイダラを最後に



私は夢から目を覚ました。










________
_____









__目が覚めると、そこは地獄だった。







世界は真っ暗で
多くの木の枝があちこちに伸びている。





そして目の前に居るのは




……オビト?

姿がかなり変わっているけど、
すぐにオビトだって気が付いた。





「忍は終わりだ…

もう続けることは無い
抵抗しないならば殺しはしない」




そう言うオビトの前にはナルトの姿もあって、
その目には涙が浮かんでいるのも見て取れる。

悔しそうに歯を食いしばって。






『う”…っ』




なんとか立ち上がると、オビトと目が合った。







「目が覚めたか

…お前の目もそろそろ貰うとする」




近づいてくる。






「逃げろ…A」




『サスケ…!?
戻ってきてくれたの…』




サスケは一瞬俯いて再び顔を上げ
私の目を見つめてきた。





「…デイダラの事は悪かった
ずっと謝ろうと思っていた

“あの時”見せた記憶も
お前にだけは伝えようと思っていた」




『……、』





あの時の記憶ってのはきっと
デイダラの死の間際のことだ。







No.180→←No.178



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (65 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
129人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

星夏(プロフ) - めっっっっっっちゃくちゃに最高でしたヽ(;▽;)ノめちゃ泣けました。本当に最高以外の言葉がないですm(__)m素敵な作品ありがとうございました!何度も読み返そうと思います(*・ω・)ノ (3月16日 23時) (レス) @page35 id: 5262425516 (このIDを非表示/違反報告)
R - もう本当に素晴らしすぎてなんて言ったらいいか…最高すぎます本当に。ハッピーエンドで良がっだね…ッ!(´;ω;`)最高すぎます、素敵な作品でした!ありがとうございますm(*_ _)m (12月6日 18時) (レス) @page35 id: eba19b90d6 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きを書いて欲しいくらい素敵な作品でした (8月27日 13時) (レス) id: 9411f7a30e (このIDを非表示/違反報告)
メイドさん(プロフ) - ミルクコーヒーさん» この作品マジで滝が流れるみたいにガチ泣きした。 (2023年3月15日 11時) (レス) @page35 id: 69b2886171 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクコーヒー(プロフ) - みつさん» 私も書いてる途中うぐっってなってましたwwwコメントありがとうございます(´;ω;`)次回作も頑張りますね!!!!(*`・ω・)ゞ (2023年3月6日 10時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ミルクコーヒー | 作成日時:2023年2月10日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。