No.56 ページ7
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2人して黙りこくったまま歩き続けて数分。
小さな里が見えてきた。
『……ん?ここ。』
「あ?」
『この里、私の任務先だ』
「えっ」
今回の任務はなんだっけ……
“大名の使いの者の護衛” だったかな。
この里に派遣に来てて、
無事に元の里の大名の元に送り届けるとかなんとか。
うんうん、と1人で頷いていると
「オイラが居ちゃ不味いか?…うん」
と言って私に向き直ってきたデイダラ。
『え、どっか行っちゃうの?』
「まぁ、お前の邪魔になるんだったらな」
『全然邪魔じゃないからずっと居ていいよ』
「え。お、おう」
ちょっと引いててウケる。
でもなんとなく、ここで離れてしまったら
彼はまたどこかに行ってしまう気がした。
「この里観光するか…。小せぇし、あんまりいい里とは言えねぇ雰囲気だが…うん」
『わかった』
確かに物騒な見た目をしてる。
これは任務だから、雇い主に私の木の葉の額当てをつけてる所をちゃんと見せないといけないんだよね。
つまり変装を解かなきゃいけないってこと。
だからデイダラが一緒にいたらまずいな……
『…デイダラ。
私の後を人目に付かないように着いてきて欲しい』
「…わかってる、…うん」
たどり着いた里。
どうやらこの里は通過証は要らないらしかった。
……小さい里だからかな?
チリンと音を鳴らし傘を再び被り直したデイダラは
屋根に飛び乗る。
その仕草にも見惚れてしまうとか私重症だな。
「うん?どうした?」
『あ、いや……行きましょう。』
「口調どうした。…うん」
プライベートの時間でも私に付き合ってくれるところ好感持てます。(真顔)
変装を解いた私は小さなこの里の
物騒な道をとぼとぼと歩く。
チラチラと私の頭から足元まで、
じっとりと睨めつけてくるような視線を感じる。
あぁ……こりゃ護衛いるわ。
こんな物騒だもん。
『……。』
変装解いたら歩きにくいな…。
デイダラは……ちゃんとついて来てる。
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大名の使いとやらは……あの建物か。
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ルナ(プロフ) - 他作品にもコメントさせて頂いたのですが、最高すぎたのでこちらにも書かせて頂きます!!まだ途中までしか読んでませんが、凄く引き込まれて感情移入してしまいます(;ω;)私の語彙力が無く申し訳ないですが、これからも応援してま (6月22日 13時) (レス) id: 83652a64fb (このIDを非表示/違反報告)
メイドさん(プロフ) - あーもうやだ。デイダラ行かないでぇ!! (2023年3月14日 19時) (レス) @page47 id: 69b2886171 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクコーヒー(プロフ) - うおおお!!!みなさんありがとうございます(´;ω;`)今更コメントに気が付きました!!!!!めちゃくちゃ嬉しいです( ◜௰◝ )更新頑張ります!!! (2023年1月22日 20時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
辰巳晴香(プロフ) - 一番大好きな作品です!ドキドキします!更新、頑張ってください、応援してます! (2023年1月22日 13時) (レス) @page44 id: e3dc8f5aa4 (このIDを非表示/違反報告)
あああああああ - うわぁあああああ!!!デイダラ行かないでぇえええええ! この小説面白すぎて感情移入してしまいます。。最高すぎる (2023年1月21日 16時) (レス) @page43 id: 3c843779c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルクコーヒー | 作成日時:2022年12月18日 19時