No.88 ページ39
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しばらくして。
__頭が重い。
だんだんボヤボヤしてきたなとか考えていると
急に眠気が襲ってきた。
『…う”っ』
ガンッ!と大きな音を立てて机におでこをぶつけた。
「は?…おい、」
ご飯を食べる手を止めたデイダラが私の頭を持ち上げ、
無理やり目を合わせてきた。
って力強いわ。
『い、いひゃい。』
「顔赤……何だこの熱は?
…うん?」
ギョッとしたような表情を浮かべたデイダラは私の飲んでいた飲み物のグラスにチラリと目を遣ると
それを手に取って顔を顰めながらその香りを嗅いだ。
「ってお前、これ酒じゃねーか…うん」
『……へっ』
あぁ…だからこんな体が熱いのかと納得。
ボーッとして適当な返事しか返せない。
「また間違えて飲んだのかよ…
学習しろよな、うん」
『あ、ちょ』
新たに手にした飲み物を取り上げられてしまい、私はデイダラが飲んでいたお茶を代わりにグビグビと飲んでやった。
「あ、お前…」なんていうデイダラの呆れた声が聞こえたけどそんなの気にしない。
喉乾いてるのに、手元にあって私が飲めるのそれしか無かったんだもん。
「…ほら、帰んぞ。…うん」
手を引かれ、おぼつかない足取りで一生懸命デイダラと歩幅を合わせる。
待って待って、クラクラして道がよくわかんない。
『で、でいだら待って…』
「……」
『鳥に乗っちゃダメ?』
「お前酔って吐くだろ。うん」
確かに。
まぁ、手を引かれてるだけマシか。
転ぶかもしれないけど。
『……ギャッ!』
言ったそばから変な石に躓いて前のめりに倒れていく私の体。
あー、これデイダラ巻き込むかなー、
なんて考えていると
デイダラの腕に受け止められた。
『…あ、ごめん…』
「ん。オイラが運んだ方が早いな…うん」
『えっ?…うひゃっ!?』
デイダラのひんやりとした手が私の足に当たって奇声を発してしまうもデイダラは何とも思ってない感じだった。
よかった。
なんだコイツの今の声…草。とか思われてたら辛い。
「お前、1人で酒飲むんじゃねーぞ。うん
あと飲む時は女と一緒にいる時だけだ。
分かったな?」
『ひ……ひゃい。』
思ってたより険しい顔してたわ。
謎の圧をかけられ、私は頷くことしか出来なかった。
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ルナ(プロフ) - 他作品にもコメントさせて頂いたのですが、最高すぎたのでこちらにも書かせて頂きます!!まだ途中までしか読んでませんが、凄く引き込まれて感情移入してしまいます(;ω;)私の語彙力が無く申し訳ないですが、これからも応援してま (6月22日 13時) (レス) id: 83652a64fb (このIDを非表示/違反報告)
メイドさん(プロフ) - あーもうやだ。デイダラ行かないでぇ!! (2023年3月14日 19時) (レス) @page47 id: 69b2886171 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクコーヒー(プロフ) - うおおお!!!みなさんありがとうございます(´;ω;`)今更コメントに気が付きました!!!!!めちゃくちゃ嬉しいです( ◜௰◝ )更新頑張ります!!! (2023年1月22日 20時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
辰巳晴香(プロフ) - 一番大好きな作品です!ドキドキします!更新、頑張ってください、応援してます! (2023年1月22日 13時) (レス) @page44 id: e3dc8f5aa4 (このIDを非表示/違反報告)
あああああああ - うわぁあああああ!!!デイダラ行かないでぇえええええ! この小説面白すぎて感情移入してしまいます。。最高すぎる (2023年1月21日 16時) (レス) @page43 id: 3c843779c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルクコーヒー | 作成日時:2022年12月18日 19時