出会いは突然だった。２【デイダラ】

Ｎｏ．８４ ページ35

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私と入れ違うようにして脱衣所に入っていってしまったデイダラ。





『フフフ…』



その隙にデイダラがこねこねしていた粘土に近付いていく。




どれも小さいけど、蜘蛛のような形のものやよく見る鳥のような形のものまで仲良く並んでいて。


いったいどうしたらこんな可愛いものが作れるんだろう…




近くにあった粘土の塊を手に取って私も捏ねてみる。







『…難しい…。』



アカン、私だと握り潰してしまう。






それでも諦めずに形を整えていく。
もちろん全力で。





集中してたら時間はあっという間に経つもので。



『……できた！』





てってれーーん、デイダラ人形〜




かなり時間と手間をかけたぞ。




ペカペカ〜！と腰に手をつけて1人で完成したものを掲げていると、


不意に脱衣所の扉が開いた。





『……』



「……、」




や、やだ。
また綺麗な上半身が見えてる…じゃなくて




『ご、ごごごめん…！別にデイダラの大事な粘土をどうこうしようって訳じゃなくて、

ちょっとした好奇心で……！』





身振り手振りで無言のままこちらを見てるデイダラに言い訳をする私。


見苦しくて草。





「…いや、別にいいが…
何だそれは？うん」



『………デイダラを象った名付けてデイダラ人形』



「……ﾌﾞﾌﾞｯ！」



『笑ってんじゃねーぞ』




手で握り潰しそうになった。

が、デイダラの形をしているのでどうしても潰せない。





貸せ、とでも言うように手を出してきたデイダラにそのデイダラ人形を渡した。




…でも、よく考えるとちょっと恥ずかしい。
いや相当恥ずかしい。よく考えなくても恥ずかしい((




デイダラがお風呂に入ってる間にデイダラ人形作るとか絶対デイダラの事好きな奴じゃん。

好きバレするじゃん。






「…お前、意外に不器用なんだな……うん」



『やめて……』




グサッて刺さるから。




ちょこちょことデイダラに手直ししてもらって完成したデイダラ人形。




『……これ、爆弾になる？』



「ならねぇ。この粘土にオイラのチャクラを練り込んでないからな…うん」



『これどうする？』



「オイラに使えってか？この俺似の人形」



『……、』






…これ、貰っていいのかな




『私貰ってもいい？これ』


「え、これを？」


『飾る』


「なんでオイラを飾るんだよ。うん」


『やっぱりデイダラに似てるって自覚あるんだ』



「似てねぇがな。…うん」







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