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No.69 ページ20




「……その顔だ
その表情で、さっきもあの男の顔見てただろ…、うん」


『!』




スッと伸びてきたデイダラの手。

後ろ手で上半身を支えていて咄嗟に反応できなかったが
どうやら殴られるわけではないらしい。よかった。





『その顔って、…?』



「自覚無しかよ。うん…

……んでお前、オイラに抱かれる夢を見たんだって?
どんなだよ」



『……!』




わざとらしく笑みを浮かべたデイダラが
グイッと顔を近づけてきた。


これも絶対わざとだ。
わざとだって分かってるのに、心臓がうるさい。





『だ、から、あの人の事デイダラだと思ってて…!』



「オイラだと思ってあんな顔してたってことか?…うん」






胸を押し返しても近づいてくるデイダラの顔。



ア”ァァァァ無理!!
顔が良い……ッッ




余りにも興奮しすぎて体の力が抜け、
背中からベッドにダイブした。




「……」



『えッ、ちょ、待……』




顔が至近距離まで近づいたそのとき。




ズキッと痛み出した下腹部。



『あ”……イタッ……』



「!」





スッと離れたデイダラ。

そのまま蹲る私を見て彼は眉を顰めた。




「やっぱお前…朝から痛そうにしてたのは分かってたが…腹、怪我してんのか?…うん?」



そう言って膝をつき、私の顔色を窺ってくる。


腹に、怪我……
怪我って訳でもないけど、お腹が痛いのは間違いない。



『えっと、まぁ、そんな感じ(?)』



「……診せろ」



『え”!?』





それはちょっと無理すぎる。
お腹怪我してるのは嘘だ。ただの生理なのだ。





『いや怪我じゃなくてただお腹が痛くて…』



「……さっきの居酒屋、爆破してくる。うん」



『待て待て待て待て』





急いでデイダラの手を掴んで阻止した。
コイツなら本当に爆破しかねない。





『ほんと、大丈夫だよ』



「…」




心配そうに私の目を見つめてくるデイダラ。

いや、そんな顔されたら……
怪我って嘘ついてるのなんか申し訳なくなってくる。


そんなに心配しなくてもいい事なのに
心配させてるって感じがして……




『こ、れは…生理だから、ほんとなんでもない』



「………。わりぃ、」



『いや…うん、』



「風呂は?」



『今入る』





お湯に浸からないようにして
今日はシャワーだけで済ませることにした。










『……っ』




さっきはホントもう、ビックリした。
そのまま食べられるかと思った……




……ふ、まさかね。





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ルナ(プロフ) - 他作品にもコメントさせて頂いたのですが、最高すぎたのでこちらにも書かせて頂きます!!まだ途中までしか読んでませんが、凄く引き込まれて感情移入してしまいます(;ω;)私の語彙力が無く申し訳ないですが、これからも応援してま (6月22日 13時) (レス) id: 83652a64fb (このIDを非表示/違反報告)
メイドさん(プロフ) - あーもうやだ。デイダラ行かないでぇ!! (2023年3月14日 19時) (レス) @page47 id: 69b2886171 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクコーヒー(プロフ) - うおおお!!!みなさんありがとうございます(´;ω;`)今更コメントに気が付きました!!!!!めちゃくちゃ嬉しいです‪( ◜௰◝ )‬更新頑張ります!!! (2023年1月22日 20時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
辰巳晴香(プロフ) - 一番大好きな作品です!ドキドキします!更新、頑張ってください、応援してます! (2023年1月22日 13時) (レス) @page44 id: e3dc8f5aa4 (このIDを非表示/違反報告)
あああああああ - うわぁあああああ!!!デイダラ行かないでぇえええええ! この小説面白すぎて感情移入してしまいます。。最高すぎる (2023年1月21日 16時) (レス) @page43 id: 3c843779c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミルクコーヒー | 作成日時:2022年12月18日 19時

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