Ｎｏ．４３ ページ44
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デイダラを押さえつけていた手を離す。
『……っ！デイダラ逃げて…』
「＿＿！？」
いや、私はどっちの味方なんだって……
なんて考えてる場合じゃなくて、
このままだと私も危ない。
「《万華鏡写輪眼》!!」
ぐにゃ……と歪み出す空間。
「何だ…これは…」
まずい、逃げるタイミングを失ってしまった。
カカシ……私がいてもこれだからほんと容赦ない。
「(瞳術…！？しまった…！)」
デイダラの真剣な目が私をとらえる。
「……ッチ」
『っ……!?』
強い力で蹴られた。
腕でガードしたから良かったけど…
ってか、私がガードするってわかってて蹴ったんだよね。
鳥から落とされる私。
(なんで…!?)
『……！』
、まさか私を逃がそうと……
そして、空間の捻れがデイダラの右腕に集中し＿＿＿
「ぐあぁ……ッ！」
その腕を、消した。
『……！！』
それに気を取られ受け身の体勢が取れず
そのまま落下していく私の体。
どさっ。
「っと……！」
『！な、ると』
そのまま地面にぶつかると思ってたけど
ナルトが受止めてくれた。
「大丈夫か！A…！」
『私は……へいき…』
目をデイダラに移すと、空間の歪みと共に腕を無くしてしまった彼が力なく膝をついた。
なんで……。
《鏡眼》で身代わりを作れたかもしれない。
でもそうしなかったのは…私はこっち側の人間だから。
それでもデイダラは私を逃がしてくれたのに。
「行くぞ」
『…歩けるから、大丈夫』
「本当か…？」
ナルトの腕を解き、自分でカカシの元へ向かうと
ナルトもちゃんとついてきてくれる。
「……く…ッ」
カカシはまだデイダラを狙っている。
その歪みは避けるデイダラを追いかけている。
そして、デイダラが大きく避けたそのとき。
「“螺旋丸”……!!」
「チィ……」
ナルトの螺旋丸はデイダラに当てられるかと思いきや
乗っていた白い鳥の首目掛けてぶつけられた。
体から離される鳥の頭。
あの中に我愛羅が……。
「影分身の術……！」
ナルトは影分身を2人作り出すと
落ちる鳥の頭を受け止め木に飛び降りた。
…よかった、デイダラもちゃんと木に着地出来てる。
両腕がないとバランスを取るのは難しいだろう。
術も使えないし…
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作者名：ミルクコーヒー | 作成日時：2022年12月10日 0時
