出会いは突然だった。【デイダラ】 (ページ36)

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Ｎｏ．３５ページ36

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「A！！」

「Aをどうする気だ……！」

「我愛羅とAをっ……返しやがれ……！！」

「……フン」

『……………………』

デイダラの小脇に抱えられる私。

私の体はサソリの筋弛緩剤によって動かないし
《鏡眼》を使うにも目隠しされている。

…どうしてこうなった。

･

＿＿時は遡ること、
私が任務を終える頃に“その連絡”は届いた。

『風影様が……攫われた！？』

木の葉からの伝令には、砂の国より“チヨバア”と共に出発を開始しているカカシグループと合流する事、と書かれてあった。

どうやらカカシたちと綱手様とで
ちょくちょく連絡を取り合っていたようだ。

それからカカシたちと合流し長い時間をかけて我愛羅を攫った奴らを追っていると、イタチにも遭遇するし。

イタチからは

「A……、“暁”のメンバーの1人が
お前にとても会いたがっていたよ」

と、何やら意味深な事を言われ
カカシたちからは「え……？コイツスパイだったの…？」
みたいな顔されたし。

しかもイタチだと思ってた人が死んだと思えば
砂の国の上忍の、由良隊長だとかなんとか……

「お前、暁のメンバーのうちの一人……って誰のことか知ってるのか？A」

『いや知らんて……』

案の定、カカシからの質問攻めに遭う。
……イタチめ。

暁の構成員なんて知らないし、
なんならイタチしか知らなかったし。

･

それからも私たちは全力で走り続け、やっと暁のアジトへ辿り着きガイ班たちとも合流できた。

結界も解けたかと思いきや……

『……！』

結界が解かれたその洞窟の中に居たのは

＿＿見覚えのある2人組み。

そして特に見覚えのある金髪野郎が座っているのは…
横たわった我愛羅の上だった。

「……、」

『……！？』

ニィ、と悪い笑みを浮かべたその金髪と目が合った。

デイダラ…だよね？

格好も見た目も全部デイダラだけど…
瓜二つの兄弟とか？

まさか……
“暁”の構成員だったのアイツ……！？

「どうした？A」

『ッ……カカシ……』

動揺した私の様子を心配してくれるカカシ。

「ッチ、」

……いつものデイダラの舌打ちが聞こえてきた。

･