Ｎｏ．３０ ページ31
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「……Aさん？
Aさん…！今戻られたんですか？」
私の姿を捉えると駆け寄って来てくれるサクラ。
今日も可愛い。
『うん！苦戦しちゃって、ボロボロだけど。』
「私が治します…！今からどちらへ？」
『綱手様に任務の報告に行こうかなって』
「私も行きます」
そう言って私の横に並んで来た道を戻ってくれるサクラ。
来てたのと反対方向に進んでるけど…
なにかあっちに用でもあったんじゃなかったのかな。
『いいの？サクラ。
用事があったんじゃ…』
「いえ！カカシ先生がAさんの気配を感じたのか先に行ってしまって、その後を追ってきたんです」
あ、なるほど……
さすがカカシ、あの距離で私の気配を感じるなんて。
って、私も私で浮かれ気分だったし
気配もダダ漏れか。
「それよりAさん、気になる事があって…
ちょっとこっち向いてください。」
『え？』
急に立ち止まって私を呼び止めるサクラ。
真面目な顔をして…どうした。
「失礼しま……
……！」
私の服の襟元部分を少しずらすと、
突然顔を真っ赤にしたサクラ。
びっくりするほど真っ赤だ。
「な、ななな……っ
Aさん、に、任務はだれと…」
『え？1人でだけど…』
正確にはデイダラ(付き添いみたいなもの)とだけど。
「う、うそ……
絶対誰かいましたよね！？」
『な、なんで……！？』
なんで分かるの！？
私隠し事とか得意のはずなんだけど……！
……よっぽどの事以外であれば。
「はい鏡!!」
『え？』
バッ！と鏡を向けられ、自分の顔を覗いてみる。
「首元！首元見てください…！」
言われるがまま首元を見てみると
赤い点々が付いていた。
『……？』
なにこれゴミ？
指で拭ってみても取れない。
虫刺されだったら腫れてるはず…
「き、きすまーく……ですか!?」
『き、きすま…………まーく！！？』
頭でその言葉を理解した時、
サクラから手渡された手鏡を落としかけた。
ちゃんとキャッチしたけど。
『だ、誰から!?』
「私が聞きたいですよ…！」
いやでも、私が一緒に居たのはデイダラだけだし…
ん？デイダラ？
宿から出る時の受付の女の反応…
クスクス笑っていたデイダラ……
『……アイツか！！！！！』
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作者名：ミルクコーヒー | 作成日時：2022年12月10日 0時
