No.17 ページ18
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__目が覚めた。恐らく夜中。
『……、』
デイダラを起こさないようにそっと布団から出ると
窓から外の景色を眺める。
…真っ暗だけど、月の明かりがとても綺麗だ。
…外は寒いかな?
上着を着て……
……いや。
音を立てると警戒心の強いデイダラはすぐに起きてしまうから、上着は持っていかずに。
音を立てずに窓を開け、そっと足をかける。
散歩に行ってくる、と寝ているデイダラに告げると部屋を飛び出た。
まぁ、聞こえてないだろうけど。
『……』
屋根の上に寝っ転がりながら、
夜空に浮かぶ月と星を眺める。
デイダラはなんで抜け忍になったんだろう。
今私が見ている彼からは少し、想像できない。
…いつか、戦うことになるのだろうか。
それとも、私の仲間と……
『…ッ!』
ブンブン!と首を振って邪念を振り切る。
なに抜け忍のワルガキ野郎に情なんか抱いてんだ私は。
それでも木の葉の上忍かっての。
そんなだからカカシせんせーに怒られるんだよばーか。
…なんて、自分を戒める。
それから何十分が経ち、
体が冷えてきたので部屋に戻ることにした。
『……さすがに、ずっと外にいたら冷えちゃったな』
元々冷えてたけど。
デイダラはいいな…爆発系の技を使うからか、
そばに居るだけでめちゃめちゃ暖かい。
まさに湯たんぽだ。
…子ども体温って言ったら怒るんだろうな
ふふっ、と少し笑いながら布団に入ると
案の定ポカポカしてて。
……それが何か安心できて、眠くなってきた。
『ふあ……』
あくびまで出てきた。
冷えた体を温めるように、
眠っているデイダラの背中に額を当て目を閉じた__。
デイダラが起きてたら、こんな事出来ないや……。
何度も昼寝してるって言うのに
なぜかその日はぐっすりと眠れた。
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「……、(起きてんだけど……)」
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作者名:ミルクコーヒー | 作成日時:2022年12月10日 0時