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「…で?」


『はい』





サソリたちがデイダラの言葉に応じ席を外した。

それはもう珍しく素直。





私はというと、

怪我の手当てをされた後、近くの岩にデイダラと向かい合うように座らせられていた。




「……ゴホン。


今までのお前のオレに対する行動は……その、」




目を逸らしながら自身の首をさすったデイダラ。




キスマの事かな……







「旦那からは、“執着”って言われてたんだ。
オレもそう思ってた…うん」



『うん、執着してる』



「急に素直になんじゃねーか。うん」




そりゃもう、ヤケ起こしてますから。





「別に今に始まったことじゃねーし、オレも気にしてなかったんだが…」



『うん』





「さっきの行為と言葉は
“執着”じゃねーだろ」



『・・・』





急に私の目を真剣に見つめてくるものだから
思わず目を逸らした。





「ありゃどういう意味だ…うん?」



『そ、れは…』



「やけに漢入に突っかかるのはなんでだよ…うん」



『…え。』






……あ、そういう事。



デイダラは、私が漢入に突っかかるのを止めさせたいんだ






『はは……』



「…?」



『デイダラって、鈍感だよね』



「あ?」




私の言葉を聞いた途端、眉間にシワを寄せた。





(どうしよう、怒らせたかな)





この人と殺り合うってなったら
私なんかじゃまず手も足も出ないし


何より、大事な人だから私は戦えない・・・





『この際だから言っちゃうけど

私デイダラの事が誰よりも何よりも好き』



「……へ」



『それはもう、食べちゃいたいくらいに』



「、な」





デイダラは呆気に取られたような表情を浮かべると

次第にその頬が赤く染まっていく。





ほら、そういう所が愛おしくて
誰にも取られたくなくて





『だから私はあぁいう行動をとったの。いつも』




「…、じゃあ漢入は、」




『私が勝手にライバル視してただけ…
最後の方はもう結果が見え見えだったけど』



「……結果?」






結果ってなんの結果だ?

……と、首を傾げた彼。





『大丈夫、私は引き下がる
邪魔するほど腐ってない』




とは言いつつも、さっきは漢入に見せつけるようにデイダラに無理やり口付けしちゃったけど。






「引き下がるって…」



『2人を見てたら頭がおかしくなりそうだったから
暁を抜ける事にしようと思って。』






そう言うと、彼は更に目を見開いた。










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作者名:ミルクコーヒー | 作成日時:2023年7月9日 0時

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