私の救世主 ページ15
･
−−私はこの里のある大名の元で働いている
身分の低い侍女だ。
私は小さな頃からよく容姿を褒められた
その容姿のおかげか大名に気に入られた私は
侍女としての仕事はもちろん
あんな年寄りの夜の相手までもをさせられていた。
『…はぁ』
(ほんと、死にたくなる)
帰ったらまたあのジジイに誘われるんだろうな
いい年こいて、ほんと元気なんだから……
今日は買い出しに来ていたのだが
近くで争いが勃発していたのか
叫び声やら爆発音やらが響いており、
その辺りには人だかりができていて。
＿＿ﾄﾞﾝｯ!
『ッ…！』
人の波に押され、その場で倒れてしまった。
手提げの荷物が散らばる…
『…痛ッ』
立ち上がうとすると左足首に激痛が走った。
(足、腫れてる…)
今ので捻っちゃったのかな
『って、モタモタしてるとまた痛い目に遭う』
帰って誘われた後のことを考えると鳥肌が立った。
そんな事にはなりたくないので、散らばったものを急いでかき集めていると
「誰に痛い目に合わせられるんだ？…うん」
……と、静かに響いた誰かの声
顔を上げると……
「悪ぃな、多分今ぶつかったのオイラだ…うん」
爽やかな青年が私を見下ろしていた。
『え…』
私みたいな侍女…下の立場の人間にこうやって話しかけてくれる人なんて今までいなかったから
どんな反応をしていいのか分からない。
「今ので捻ったのか？…うん」
『…！？ちょ、』
散らばったものを拾い始めたその青年は
次に私の足に手を伸ばした。
『私みたいなヤツを助けたら貴方まで…！』
「オイラまで…なんだ？うん？」
『…っ？』
なに、この人
普通の人とは何か違うこの強い眼差し…
「詫びにオイラが運んでやる
家はどこだ？…うん」
『･･、』
答えても良いのだろうか
こんな親切な人なんだから、いいよね？
『大名様のお城に…』
「……は？大名？」
『？』
目を丸くさせた青年の子は無言のまま私を抱き上げた。
『…ッッ』
初めて触れる若い男の人の体に
急激に体温が上がり出す私の体。
「確かこの里の大名、あまりいい噂を聞かねぇが…」
『(そりゃそうよ)』
気に入った女は次から次へと手にかけ
平民から巻き上げた金は使い放題
国のことなんて何一つ考えてない
『……あんな奴…』ﾎﾞｿｯ
「･･･」
消えちゃえばいいのに
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 20人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハナ - 久しぶりのコメント失礼します。リクエストお願いできますか？ある事情で小さくなっちゃった夢主が暁の皆に可愛がられてるのを見ながら嫉妬するデイダラが見てみたいです！自分のペースで良いのでお願いします！ (9月4日 18時) (
レス) id: d5820d3e3c (このIDを非表示/違反報告)
ミルクコーヒー(プロフ) - ハナさん» レス遅れましたごめんなさいっっっ！！モグモグめっちゃ可愛いですwwww使わせて頂きます！！！ (7月2日 20時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - コメント失礼します。デイダラと二人でかき氷をもぐもぐする話はいかがでしょうか？ (6月25日 21時) (レス) id: d5820d3e3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミルクコーヒー | 作成日時：2023年6月12日 23時
