【あんスタ】キミと甘いキス。2【短編集】

瀬名泉『ブサイク』 ページ22

「膝、乗って」

『え、えぇ…？』

意味の分からないことを言い出す先輩。

とりあえず、言われるがまま膝に座ってみた。

指を絡ませ、私の膝に置く。

『…なんなんですか、これ』

「なんでもない」

『む…』

…私が先輩のこと好きだなんて、知らないんだろうな。

今も心臓はバックバクだし、これがバレたら絶対からかわれる。

「ねぇ」

『は…っん！』

突然頬を片手で掴まれて、後ろへ顔を向けられる。そのまま一瞬だけ唇を重ねた。

……なに。なんで…？

「…ブッサイクな顔」

『はっ、はぁ！？いずみせんぱいのせいです！』

まだ頬は掴まれたままで。早く離してほしくてジタバタ暴れる。

「好きだよ」

『…え？』

「2回は言わないから」

『え、え…？』

涙がポロポロ流れる。

好き、って言ったよね…？

「…ブサイクな顔が余計にブサイクになるよぉ〜？」

「…で、答えは？」

…未だに信じられないけど。

答えなんて、一つしかない。

『…はいっ！』

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