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傘、持って来ればよかった…
学校に着いて空を見上げれば、雲はどんよりとしてて今にも雨が降り出しそう
家を出る前、お母さんに傘持って行きなさいよって言われたはずなのに、すっかり忘れて手ぶらで学校に来た私
さっきスマホで調べたら、今日の降水確率は80%だった
そりゃそうだ。今は梅雨真っ盛りだもん。
逆になんでこんな時期に私は折り畳み傘のひとつも持ってないんだろう
しかも今日は自転車登校
空気が抜けてた自転車を昨日お父さんが直してくれたから。家出た時は雨降ってなかったし、自転車のが早いから、つい。
あぁ、お願いします神様。雨降りませんように！！ってお願いした途端にポツポツと雨が降ってきて思わず窓際にうな垂れる
どうやら私は神様に嫌われてるらしい
「おーい、朝から何死んでんの？」
「ううぅ、かずー」
「ぅわ、何だよ気持ち悪りぃな」
ちょうど登校してきたらしい和に、神様に裏切られたことを話したら"神様は日頃の行いをちゃんと見てんだな"なんてケラケラ笑われた
「はっ！そうだ！今日一緒に帰ろうよ」
「はぁ？なんでいきなりそーなるのよ」
「だって今日傘忘れたから」
「何したらこんな梅雨のど真ん中に傘忘れるワケ？今日なんて朝から空真っ暗だったじゃん」
「色々考えてボーッとしてたら忘れちゃったの！可哀想でしょ！？傘入れてよ！」
「なんでお前が偉そーなんだよ」
「こーんな小ちゃい頃からの仲じゃない、私達。いいでしょ？幼馴染の友情でしょ？」
「俺の傘そんなデカくねぇからお前みたいな豚と一緒に入ったら俺濡れちゃう。」
「いいよ、この際私を豚と言ったことは許しましょう。傘に入れてください。」
「・・・」
「・・・・」
結局、フハハって満足そうに笑った和は「しょーがねぇなぁ」と言って一緒に帰ってくれることになった
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作者名：sara | 作成日時：2020年6月27日 13時
