前寮長はイカれたウサギでした３【ツイステ】 (ページ13)

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「はは！どうだ、ラギー。苦しいかよ。口の中が乾いちまって、お得意のおべっかも使えねぇか？」

「ひぐっ……うぅ……」

ラギーはもう一言も話せない危険な状況だった。

「まずい、あのままじゃラギー先輩が！」

「それ以上はいけない！殴ってでも止めなきゃ！」

１年生達がラギーを助けようとするが、それをAは阻止した。

『いけないよアリスたち。今、あのライオンは非常に凶暴になっている。

近づけば返り討ち待ったなしだ』

「けど、このままじゃラギー先輩がっ！」

『わかっているとも。私も心配で気絶しそうなんだ。

ここはレオナくんに隙を作るしか方法はない。無闇に突っ込んではいけないよ』

「隙……」

Aの言葉は最もで、ジャックは一度身を引く。

『しかし……それほどの力があって、何故こんなことをするんだい？』

「何故……？理由なんか聞いてどうする。

俺を叱って、慰めてくれるって？

実力があったって、努力したってどうしようもねぇことがこの世の中にはいくらでもあんだよ。

現にラギーはこの俺に手も足も出ねぇ。可哀想に。憐れだよなあ……」

「はっ……ぐっ……っ！」

ラギーは既に限界。Aは自分のユニーク魔法を使いラギーを救出しようと試みる。

『(だが私もこれ以上近づけば力が出なくなりそうだ。

先ほどから鼻が痛くてもう感覚はほどんどない。

一か八か……)』

そう思った瞬間＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「＿＿＿＿もうやめねぇか！！

『月夜を破る遠吠え(アンリイッシュ・ビースト)』！」

狼の遠吠えが響くと、ジャックの姿が大きな銀狼へと変化していた。