今日:5 hit、昨日:32 hit、合計:33,377 hit
小｜中｜大
２９８ ページ48
七種がいなくなると、部屋にはAと凪砂の二人きり。
話すことも特にないので、Aはただライブが始まるまで待つことにした。
すると、凪砂が不意にAに話しかけた。
「……朔間くん、元気？」
『零ちゃん？うん、元気にしてるよ。新しい後輩も出来て、毎日楽しそう』
「そう。……私は最初、なぜ朔間くんや英智くんが君を気に掛けるのか全く理解できなかった。
平凡で、努力家で、どこにでもいる普通の女の子なのに」
『うん、知ってる……』
ハッキリと「普通」と若干引っかかる物言いに苦笑いを浮かべるA。
「……だからこそ君は誰よりも純粋にアイドルを愛せた。
……いや、アイドルとしてじゃなく、人として、君は愛してあげたんだ」
『何が言いたいの……？』
遠回りな言い方ばかりをして、話の終着点が見えずにAはつい口に出して言ってしまった。
「……英智くんは、君の力を過大評価しすぎていた。
その結果が、血に汚れたあの抗争……。
本当に、あの頃の君には、悪い事をしたね。
……過去は振り返ってこそ、過ちに気付けるもの。
……愛してるよ、Aさん。
一体何を企んでいるのか知らないけど、私たちは必ず勝つ。
そして君を解放してあげる」
『解放……？』
「……君は、プロデューサーには向いてない＿＿＿＿＿＿＿＿＿」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 246人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年3月7日 1時
