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「みんな、今日までよく頑張ってくれた。リーダーとして、『Trickstar』を代表して感謝する。
お陰で、敵に一泡吹かせられそうだ」
「全然油断はできないけどね。
苦しい戦いになりそう。あぁ、ワクワクする」
明星がそう言えば、他の『Trickstar』の面子も笑って頷く。
「そこで『ワクワクする』のは変だろう。と言いたいが、俺も同じ気持ちだ。
身体の奥で炎が燃えているようだぞ、あぁやっぱりライブはいいな」
「ふふふ、ホッケ〜ったらやる気満々だね！
パパとママが見守ってるもんねっ、いわばこれは死ぬほど壮大な授業参観……☆
気合いも入るってもんだよね！」
「……うちの両親、やっぱり来てるのか」
北斗は両親の話になると片眉を顰める。
「何なんだろうな、本当に。
けっきょく最初に会いに来てかるくレッスンしてくれたものの、肝心の目的を説明してくれなかったが、秀越学園や系列校で、特別講義と称していろんなアイドルたちの授業やレッスンを請け負っていたと聞く。
何の意味があったんだろう、理解に苦しむ」
北斗が難しそうな顔をしているのを見て、Aは「ふふ」と笑みを零す。
「どうかしたのか？衣更先生。
というか、ここ数日まったく顔を見ませんでしたが……」
『あんずちゃんに頼まれて、ちょっとお使いに行ってたの』
「お使い？」
話をしていると、真緒と遊木がその場に戻って来た。
「姉貴」
『真緒、真くん。おかえり。どうだった？』
「けっきょく最後まで、悪意を露わにすることはありませんでした。
まだ僕たちのことを、細かい策だけで何とかできると思ってるんだと思います」
『そっか。……じゃあ私はそろそろあっちに戻るよ。
ライブが始まるまでは、向こうに都合の良い女でいなきゃだし。
それじゃあ、みんな後は頑張ってね』
Aはそう言うとその場を出て行った。
「え？え？何がどういうことなの？」
「それは今から説明してやるから」
真緒と遊木は、この１週間で自分たちが何をしていたのか話し始めた。
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年3月7日 1時
