【あんスタ】貴方の愛を求めます６【朔間零】 (ページ31)

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凪砂たちと話を終えた頃には、外はすっかり暗くなっていた。

旅館に戻ってくると、伏見とロビーで鉢合わせする。

「お帰りなさいませ、Aさま。

おや？おひとりですか？」

『うん。『Trickstar』の子たちは先に戻って来てるはずだけど？』

「それは存じておりますよ。

わたくし言いたいのは、このような時間帯に女性がお一人で歩いていたのか、という話です」

てっきり引率の身分で『Trickstar』と一緒にいないことについて言及されたのかと思っていたAは、予想外の方向で説教されていることに苦笑いを浮かべていた。

「はぁ～……学園から近い場所とはいえ、日が沈んでからの一人歩きは危険なのでやめてくださいね。

貴方にもしものことがあれば、会長さまが哀しみますので」

『別に英智くんが哀しもうとどうでもいいけど……

わかった、気を付けるね。

……みんなは今どうしてる？』

「それが、皆さんどうも気もそぞろで。何かあったのでしょうか？」

伏見に問いかけられるが、詳しいことを話すことができずに黙り込む。

その雰囲気を察したのか、伏見は話題を変えた。

「ともかく、まずはお食事でもいいかがです？

この後まだお仕事なさるおつもりでしょう？」

『まぁね。じゃあ、お言葉に甘えようかな』

「どうぞ、こちらです」