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昼食を食べながら、今回の旅行の内容を改めて口頭で説明しはじめる英智。
「三泊四日の南国バカンス、初日である今日は『ユニット』ごとに分かれてレッスンをする。
練習したくない、遊びたいというならべつに構わないけどね。
各『ユニット』のリーダーに従い、自由に時間を用いてほしい。
一通り機材などは揃えているけど、他に何か必要なものがあったら弓弦に伝えてね」
伏見は「何なりと」と言いたげな顔で英智の横で笑みを浮かべている。
「三泊四日なんて体感としてはあっという間だろうし、せいぜい時間を有効活用しなさい。
ともあれ。明日……２日目は更なるレッスン日になっていて、午前中は同様に『ユニット』ごとの練習。
午後からは『fine』と『UNDEAD』の合同練習としたい。
せっかく、今回の旅行にはふたつの『ユニット』が参加しているんだしね」
英智がそう言えば、零とAが少し考え込んだ後に口を開く。
「ふむ……。我輩は構わんと思うぞい、その流れだと三日目の展開も読めてくるからのう」
『そういうことなら、早めに２日目の時点でふたつの『ユニット』の呼吸合わせをする必要がありそうだね』
「さすがだね二人とも、理解が早い。
三日目にはここからわずかに離れた本島にて、『fine』と『UNDEAD』の合同ライブを執り行う。
ちょうどその日には年に一度のお祭りがあるらしくてね、大勢の客で賑わうらしいから……
まぁ僕たちはその出し物のひとつ、余興を請け負うことになるわけだ。
その日の午前中は事前準備や練習、リハーサル。午後から開演で、終演は真夜中になるだろうね。
陽光が苦手な朔間くんのために、昼と夜に同じ規模のライブを行う予定だよ。公平だろう？」
「うむ、心配りに感謝する……。と言いたいところじゃが、なんぞ引っかかるわい」
零は合同ライブについて思うところがあるのか、晴れない表情で英智を見据える。
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年1月6日 13時
