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『海賊フェス』を大成功に収め、夏休みを最高の出だしで始めることができた数日後。
Aはリズリンでの仕事でロケの付き添いをしていたため、今はその帰りだった。
『泊まりがけのロケで朝帰りみたいになっちゃったなぁ。
この後は夢ノ咲に寄って零ちゃんを回収してから帰って……ん?』
夢ノ咲学院に行く途中、両手に大量の荷物を抱えた青葉と遭遇しAは立ち止る。
『つむぎくん?』
「あ、その声はAさんですか?
すみませんっ、ご覧の通りの大荷物で前が殆ど見えなくて……」
青葉の持っている物は、買い物袋や旅行バックなど、観光客ばりの荷物ばかり。
Aはそんな青葉を見捨てることなどできず、せめて視界を塞いでいる荷物を持ってあげた。
『大丈夫?』
「すみません、助かりました……
これ、全部日和くんの荷物で、今からホテルに運ぶところだったんです。
Aさんがいなかったら、今頃前方不注意で事故にあってたかもしれません……」
青葉は「ははは…」と自虐的な笑みを浮かべAに感謝している。
『日和くん……あぁ、『サマーライブ』に出演するんだっけ。
相変わらずの傍若無人ぶりだね。私も手伝うよ』
「いいんですか?ありがとうございます……!」
Aは日和の荷物を半分持ち、青葉と共に日和の宿泊するホテルへと運んで行った。
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作者名:もぶピ | 作成日時:2023年1月6日 13時