【あんスタ】貴方の愛を求めます５【朔間零】 (ページ11)

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『はぁ～……何とか本番までには間に合った～』

「お疲れ様です、A先輩」

『海賊フェス』、第一部『海軍』では、『流星隊』の面々が海軍衣装を身に纏い、海賊船に見立てた大きな船のステージ上でパフォーマンスをしている間、Aは裏で音響の調整だったり、楽曲の切り替えなどを担当している。

あんずや『Knights』の二人は、観客の案内などをして手伝いをしており、ステージを見守っている。

『『UNDEAD』の衣装も何とか間に合ってよかったよ。

近頃、裁縫も随分手慣れてきたね。私もちゃんと裁縫とか習おっかなぁ……』

「私が言い出したことなので、気にしないでください」

『……ところで、あんずちゃん。

その着ぐるみ、暑くないの？』

隣に立つあんずは、海の家のイメージキャラクターであるゆるキャラ。

通称『キャプテン・喜怒哀楽』という、海賊をモチーフにしたゆるキャラの着ぐるみを着て客寄せをしている。

『流星隊』の高峯が、時々着ぐるみ姿のあんずに向かって爽やかな笑みを向けるので、そのたびに観客が湧き起こっている。

『……無理して着なくてもいいからね？』

「これもお仕事ですからっ」

張り切っているあんずを見て、Aは苦笑いを浮かべていた。