【あんスタ】貴方の愛を求めます４【朔間零】 (ページ30)

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それからしばらくして、『S1』のテーマが定着し、それに向けてあんずは準備を始めていた。

協力者も増え、あんずのためならと多くのアイドルたちが動き回ってくれている。

Aも、零が育てている後輩たちに協力してくれるよう頼み込み、何とか形に近づいてきていた。

『『七夕祭』に向けて、みんな一丸となって頑張ってるっていうのに……

なんで私は英智くんと繁華街にいるわけ？』

「そうふてくされないでよ。お忍びデートだと思って、もっと気を楽にしてほしいな」

『全然忍べてないしっ、突然高級車に詰め込まれて誘拐されるのかと思って焦ったんだから！』

「あははっ、あの場に朔間くんがいなくて良かったよ」

英智は笑いながらAの前を歩いて行く。

仕方が無く英智に付き合っていると、突然英智が立ち止った。

「ここだよ。僕の用事がある場所は」

『え？……地下のライブハウス？』

「行こうか」

『え、ちょっと待ってよ！』

英智の後を追いかけるように階段を降りていくと、中から音楽が聞こえてくる。

客の入りもそこそこで、空いてる席に腰掛け英智が「こっちだよ」と手招きしている。

『一体こんなところに何の用事が？』

「ステージを見て貰えるとわかるんじゃないかな？」

英智の言う通りにステージに目線を向けると、そこには夢ノ咲学院のアイドルユニット、『Valkyrie』の影片みかと、元五奇人の斎宮宗がパフォーマンスを披露していた。