【あんスタ】貴方の愛を求めます４【朔間零】 (ページ17)

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外へ出ると、様々な出店が立ち並んでおり、そこら中から野外ステージで歌っているアイドルたちの歌声が聞こえてくる。

Aはというと零と屋台を練り歩き、両手には零に買ってもらったりんご飴やわたあめ、かき氷などでいっぱいの状態だった。

「お、たい焼きなどもあるようじゃぞ。

どれ、欲しいなら我輩が買ってきてやろう」

『もう持てないってば。どっか座って休憩しよ？』

「そうか？なら、飲み物を買ってくるから、あそこの人通りから外れたベンチで座って待ってておくれ。

くれぐれも、知らん人にはついて行ってはダメじゃぞ？」

『私もう社会人なんだけど？わかってます～』

Aはすぐにベンチに向かい、両手に持っていた屋台菓子を置いて一息つく。

イチゴ味のかき氷を食べながらボーッと目の前を楽しげな笑みで歩いて行く一般客たちを眺めていると、見知らぬ男性たちが視界に入り込んできた。

「君、一人？誰待ち？」

「うわ！今日一の美人じゃね？

おねーさんいくつ？高校生？」

「俺らと遊ばね？駅前にカラオケあるじゃん。そこ行こーよ」

『……人を待ってるので』

いかにもガラの悪そうな不良に声をかけられ、Aは心底うんざりしていた。

適当にあしらっていると、不良側もムキになってきたのかAの腕を掴み無理やり連れて行こうとし始める。

周囲はそれを不安そうな目で見つつも、見て見ぬ振りをするだけ。

『あぁもうっ、いい加減に……』

「姉貴っ！」

男の腕を振り払おうとした時、騒ぎを聞きつけた真緒が生徒会の腕章を付けその場に駆けつけてきた。