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「はぁ〜〜〜……」

「おかえりなさいませ、お嬢様。

どうぞこちらの席に♪」


「はぁぁぁ〜〜〜〜〜……」

「もっとたくさん食べろ。大きく、そして強くなるには「食べる」のが一番だ」


「はあああああ〜〜〜」

「だぁ〜!いつまでいじけてやがる吸血鬼ヤロ〜!」

「おぉわんこ、我輩のことを気に掛けてくれるのかえ?

よしよし、撫でてやるからこっちにおいで」

「手招きしてんじゃねぇ!」








「学院祭」にて、『UNDEAD』の「執事喫茶」に大勢の女性客が押し寄せてくる中、零は隙を見ては切なげに溜息をつく。

接客中はきちんと対応しているあたり、さすがとしか言いようがない。







「Aの姐さんは仕事で来れねぇんだろ?

んなどうしようもねぇことで落ち込んでんじゃねぇよ!」

「わかってはおるんじゃけど、楽しみにしていた分、ショックの反動が大きくてのう……

Aの前で格好つけて平気な態度を取って見せたが、正直今すぐにでも仕事を放っぽって来て欲しい……

我輩のためだけに……」


『それは無理だけど、時間があるときは優先してあげるから許してほしいな』


「ん?」







真後ろから声がして振り向くと、そこにはAがいて、零は目を丸くさせてしばらく黙り込んでいた。

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作者名:もぶピ | 作成日時:2022年10月2日 23時

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