【あんスタ】貴方の愛を求めます４【朔間零】 (ページ11)

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翌日の朝。

「学院祭」に行くため、クローゼットから服を引っ張り出して何を着ていこうかと悩んでいるA。

『ん～……このスカートも可愛いけど、スーツでいつもスカートは履いてるし……

学院内広いから色々歩き回るなら、動きやすいズボンのほうがいいかな？』

「なにしてるの、お姉ちゃん？」

『あ、実緒』

部屋のドアを開けっぱなしにしていてせいか、部屋の前を通りかかった妹の実緒に悩んでいるところを見られてしまう。

『ねぇ実緒～、こっちのスリット入りのスカートか、このスキニージーンズ、どっちがいいと思う？』

「でかけるの？デート？」

『デートっていうか……零ちゃんと夢ノ咲の学院祭をまわる約束してるの』

「あぁ、凛月くんのお兄さんか……」

凛月はしょっちゅう家に遊びに来るので顔なじみだが、零に関しては真緒ですら夢ノ咲に入学するまでは見たことがないと言う程、零はA以外の衣更家と顔なじみと言うほどではない。

こないだ泊まりに来た時、妹と「はじめまして」と挨拶し合っていたほどだ。

「ていうか、お姉ちゃん妙に気合い入ってるね」

『え？そ、そう？』

Aは普段はクマ隠しのコンシーラーと薄めのメイクしかしないのだが、今日はアイラインやマスカラ、少し濃いめのリップなど、しっかりと化粧をしておめかししている。

髪の毛も緩くコテで巻かれており、誤魔化しようがないほど気合いが入っていることはすぐにわかった。

それを指摘されAは自分の格好を見て恥ずかしそうに顔を逸らす。

気付けば妹はすでに１階に降りておりその場にはいなかった。

『なに気合い入れちゃってんの私……！

ただ母校の「学院祭」に行くだけなのにっ』

頭を抱えて葛藤していると、スマホに着信が入った。

画面には、事務所の先輩プロデューサーからの連絡だった。