【あんスタ】貴方の愛を求めます３【朔間零】 (ページ30)

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『DDD』も終え、アンコールが終わり幕が閉じていくと、観客も満足げな、夢見心地というような顔をして帰って行った。

講堂の灯りも消され、アイドルたちも楽しそうな顔をして舞台袖へとはけていく。

すると、舞台袖でずっと作業をしていたAが、笑顔で『Trickstar』を出迎えていた。

「Aちゃん先生！俺たち、勝ったよ！」

『うんうんっ、おめでとう。真緒もよく頑張ったね、お姉ちゃん、真緒のこと信じてたよ～』

「はいはい。でも本当にありがとな、姉貴っ。

色々手ぇ回してくれてたみたいで」

『私が何もしなくても、きっと”誰か”がそうしたはず。

一強の時代は終わった。これからは、夢ノ咲学院も変わっていく、は、ず……』

声が小さくなっていくと同時に、フラフラしはじめ前にゆっくり倒れていくA。

慌てて受け止めようと手を伸ばした瞬間、Aを後ろから抱き留めた人がいた。

「全く、ようやくスイッチが切れたようじゃの」

「朔間先輩！」

受け止められたAを見れば、零の腕の中でスヤスヤと寝息を立てていた。

「ここしばらく、隠れてこやつの様子を伺っておったが、ずっと徹夜が続いておったようじゃな。

化粧で隠すことばかり上手くなりよって」

目の下には、コンシーラーがとれ隈があらわになっていた。

「まったく、世話の焼ける幼なじみじゃわい……♪」

そう言ってAを顔をのぞき込み、優しい笑みを浮かべる零。