【あんスタ】貴方の愛を求めます２【朔間零】 (ページ35)

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「これ、君と朔間零だよね？

一緒の家から登校してくるなんて、ただの幼なじみにしては随分仲が良いんだね、君ら」

その写真を見てAは唖然と立ち尽くし絶句する。

当然、Aと零の間にやましい関係などは一切ない。

それをわかっていて英智がこの写真を出してきたことに呆れ、軽蔑しているのだ。

『……その写真を週刊誌にでも渡すつもり？』

「さぁどうかな。

もし僕が廊下で”ウッカリ”この写真を落としたとして、誰かがそれを拾い、ありもしない噂を学校中に言いふらすかもしれない。

朔間零といえば「三奇人」の一角として有名だし、すぐに噂は広まるだろうね？

それに相手が話題のリズリンからの外部講師だとわかったら……

それこそ君はこの学院にいられなくなるだろうね」

英智の持つ写真を見て、色々なことが頭を過ぎるが、今は目の前の「皇帝」に対する怒りしか湧き起こらない。

自分だけならまだしも、零にも危害を加えようとしていることには苛立ちを隠しきれずに表情に出てしまう。

『ホント……君は変わらないね』

「褒め言葉として受け取っておくよ。

さて、もう一度言うね？

君を生徒会の専属プロデューサーに任命する。

返事を聞かせてもらってもいいかい？」

しばらく黙り込んでいるAを、不安そうな目で見つめる真緒。

『＿＿＿わかりました。謹んでお受けします』

「姉ちゃん……」

そう言ったAは、平静を装い、背筋を伸ばし英智を光のない瞳で見据えていた。