【あんスタ】貴方の愛を求めます２【朔間零】 (ページ16)

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『S1』当日。

外部からの一般客やテレビ局や雑誌記者などがごった返す中、Aは放送委員の者達の手伝いとして機材の確認や音響の確認をしていた。

「衣更先生、こっちの準備は完璧です！」

『ありがとう、なずなくん♪

おかげで予定よりもずっと早く始められそうね』

Aはそう言うと、不適な笑みを浮かべ開始時刻でもないのに曲を流し始めた。

それを合図に、裏で待機していたであろう零が率いる『UNDEAD』が登壇する。

観客は突然はじめった「前座」の余興に盛り上がりはじめた。

『ふふ、年甲斐もなくはしゃいじゃって』

「零ちんの協力者に、まさか天祥院の元カノがいるなんて驚きました」

『その、「天祥院の元カノ」って呼ぶのはやめてね。

私とっては、それ結構消し去りたい過去だし。

今の３年生……とくに去年の英智くんのことをよく知ってる人達には、なんでか顔を知られてて若干気まずいのよね。

……でもまぁ、彼が戻ってきちゃったらクビにされかねないし、あの皇帝様がいない今が、好き放題にできるチャンス。

あの頭の固い蓮見くんが泡を吹いても止めてあげないんだからっ』