【あんスタ】貴方の愛を求めます【朔間零】 (ページ8)

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零が海外へ飛び立った翌日。

Aは今年、大学へ進学するか就職するかで悩んでおり、進路指導の教師に相談に訪れていた。

「衣更さんは将来的に音楽プロデューサーを目指しているんでしたね」

『はい』

「大学に行けば今よりも専門的な知識が得られるとは思いますが、貴方の成績を見るに、現場でも十分に活躍できるでしょう。

先生としては、衣更さんがどちらの道を選んだとしても、最後までサポートさせて頂きますよ」

『本当ですか？ありがとうございます。

それじゃあ、もう少しだけ色々資料を見ながら考えてみます』

「そうですか、頑張ってくださいね」

『はい！失礼しました』

進路指導室を出て一息つくA。

資料を探すため、図書室へと足を運ばせた。

その時、人通りの少ない図書室へと続く廊下の途中で、蹲る男子生徒を見かけた。

見るからに苦しそうに胸を押さえて呼吸を荒くさせている。

放っておけるはずなどなく、Aは急いで駆け寄っていった。

『大丈夫っ？』

「っ……あ、あぁ…少し、落ち着いてきたかな……ゴホッ、ゴホッ」

『無理しないで。保健室まで連れていってあげるから』

Aはそう言うと、男子生徒の細い腕を肩に回して、保健室まで連れていった。