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「転校生の嬢ちゃんは、どう感じた?
みんな、おぬしのために身体を張ったのじゃ。感じ入るものはあったろう。
先ほど彼らのパフォーマンスはすべて、おぬしのために捧げられたものなのじゃから」
あんずの方を見れば、放心とした様子でいた。
言いたいことがたくさんあるのか、はたまた言葉にできない思いがあるのか。
『ふふ、若くてかわいい男の子3人から熱烈に求愛されたようなものだものね』
「うぶな小娘には刺激が強かったのう、羨ましいのう♪
Aも昔は、我輩のステージを初めて見た時はうぶな反応を見せてくれたものじゃわい」
零がそう言うとAは恥ずかしさからか、無言で零の脇腹を小突く。
その行為すら愛おしいのか、零は終始笑っていた。
「まぁよい、『Trickstar』よ。まずは、楽しい余興をありがとう。
感謝しよう、寝ぼけ眼を擦って起きてきた甲斐があったというものじゃ。
おぬしらは足りない、欠けている、けれどそれを埋めればもっと輝ける。
この転校生の嬢ちゃんは、感受性が強いようじゃ。おぬしらの想いを、素直に受け止められる。
見るがよい、感動のあまり泣いておるぞ?」
感極まって泣いているあんずの頭を、Aが優しく出ていた。
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作者名:もぶピ | 作成日時:2022年9月1日 21時