【あんスタ】貴方の愛を求めます【朔間零】 (ページ28)

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「……君がそう言うのなら、仕方がないね」

天祥院は思ったよりもすんなりと別れを了承。

「逃した魚はデケェってこと、いずれお前は気づくんだろうな」

「だといいね」

悪びれもなく、あっけらかんと平然な態度でいる天祥院に、零の方が苛立ちを顔に出す。

「これで、もう夢ノ咲学院で俺のやるべきことは残ってね～な。

でもまぁ調子こいてるやつを見るとむかっ腹が立つし、何よりAを一度でも泣かせたことは許せねえ。

だから最後に、呪いの言葉を吐いてやるよ。

魔物らしくさ……俺たちのことを人間じゃないみたいに言ったのはおまえだから、せめて甘んじて聞けよ」

零はそう言い、天祥院に近づく。

「天祥院英智くん、だっけ。……おまえ、とっくの昔に『こっち側』だよ。

おまえはさ、一生涯かけても巡り会えないかもしれない……かけがえのない親友になれるかもしれなかった連中を、踏みにじって殺しちまったんだ。可哀想に」

「最高の称賛だよ、ありがとう……先輩♪」

天祥院は零の言葉に動じることなく笑顔でそう言い返した。

「……いくぞ、A」

『うん。じゃあね英智くん、お大事に』

Aと零が立ち去っていったその後すぐ、天祥院は顔を真っ青にして倒れ、傍にいた青葉によって保健室へ運ばれていったという。

零の呪いの言葉は、天祥院にしっかりと刻み込まれていた。