２３ ページ23
資料には続きがあった。
「『同時に、劣等生四名は『ユニット』を結成し、『プロデューサー』と相談のうえ可及的速やかにお披露目のためのドリフェスを行うこと』……」
「『可及的速やかに』ばかりだ……。何を焦っているんだろう、ESは」
「ん〜。余計なお荷物は早めに捨てたいんじゃない、たぶん？」
『でも、それだとしたら、そんな『余計なお荷物』のために、こんなにお金や手間を惜しまず用いるものでしょうか？』
Aがそう言うと、風早がその発言に賛同するように頷く。
「確かに、不可解ではあります。
やはり色々と、キナ臭い感じがしますな」
それから色々と模索していくが、天祥院含め上層部の考えが理解できないままに話は進んで行く。
「そういえば俺たちの当面の最終目標、『MDM』とやらのランクはどうなってるんでしょう？」
ランクとは、ドリフェスのランクのことを指し、それぞれ下から『N1』『R2』『R1』『SS』という風になっている。
新人のためのドリフェスは、最低ランクの『N1』にあたり、藍良たちのお披露目ライブはそれになるのだろう。
「ん〜……。まだ企画の詳細が発表されてないからわかんないけど。
夏の季節のイベント＿＿＿『R1』の名前は『MDM』じゃなかったはずだから、恒常ライブの『R2』じゃない？
提示された報酬額とかから見ると、規模は『R1』並かそれ以上みたいだけど」
そんな話をしていると、ニキが注文された料理を持ってやってきた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 355人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もぶピ
| 作成日時：2021年12月13日 21時
