性悪な孫が可愛い ８【ツイステ】

３８４ ページ34

「ヴィル、サン……！」






振る帰れば、こちらを見下ろしながら歩いてくるヴィルがいた。

ただ歩いているだけというのに、その場がまるでランウェイのごとく煌びやかな印象になるのがなんとも不思議だった。







「あれはポムフィオーレ寮長、ヴィル・シェーンハイト……！」

「うわ、近くで見ると整いすぎて迫力ある」

「アイツの股下、Aの身長と同じくらい長さがあるんだゾ！」

『僕はそこまでチビじゃないっ！』

「すごく綺麗な人だね」







皆が生で見る現役スーパーモデルの美しさに圧倒されていた。







「そこの新ジャガたち」


「ふなっ？オレ様たちのことか？」







”新ジャガ”などと呼ばれ相手を確実に見下しているヴィル。







「他に誰がいるのよ。

うちのエペルは今、大事な時期なの。

『VDC』まであと２ヶ月を切ってる。泥も落としてないジャガイモと遊んでいる時間はない」


「はぁ？なんだよそれ」

「僕たちは邪魔するつもりじゃ……」


「そんな怒らないでやってくれよヴィル。

コイツらも悪気があったわけじゃねぇんだから」







エリックがすかさずAたちの前に出てヴィルにそう言う。

３８５→←３８３

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す