【あんスタ】害悪から身を守れ ２【漣ジュン】

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「あ、あのねぇ〜！そう簡単な話じゃないんすよぉ？」

「でも他のアイドルとかも普通に一般の人と付き合ってたりするじゃないっすか。

一昔前だと、それが問題になるんでしょうけど、アイドルだって人間だし、恋愛くらい自由にするべきだと思いますけどね〜。

アイドルは恋愛禁止みたいな風潮がまだ一定数ある中、難しい問題だとは思いますけど」







中学生の発言とは思えないほどの言葉に、ジュンは目を点にさせる。







「……Aさんもそうっすけど、竜成くんも結構現実主義なんすね」

「だってそんな夢見がちなことばっか言ってらんないっすもん。

俺今年受験生っすよ？」







竜成は中学３年生。Aと同じく受験の年なのだ。







「てか、ジュンさんって姉ちゃんのどこが好きなんすか？

確かに姉ちゃん見た目はいいけど、ゲームばっかしてるし他は普通っすよ？」

「あー……なんかそこがいいっつーか……

オレの周り、変人奇人ばっかりでそういう「普通な人」ってのがほぼいないんすよ。

だから新鮮だったっていうか、楽しいんすよね、一緒にいて」







そう話すジュンの顔は幸せそうだった。







「(へぇ、ガチで姉ちゃんのこと好きなんだ……)」








竜成は見極めたかったのだ。

素っ気ない態度をとってしまうが、姉のことは家族の中でも一番信頼していた。

だからこそ、せめて姉が悲劇を迎えることのないようにしたいという、弟なりの愛情表現だった。

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