前寮長はイカれたウサギでした【ツイステ】

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「せっかく同じ寮に入ったんだから仲良くしよーよ。とりまアドレス交換で〜！」


「スマホ持ってないんです」






ユウがそう言えば、マジカメ命のケイトは驚く。






「えっ、スマホ持ってないの！？

マジヤバ！天然記念物並にレアじゃん。

最新機種安くしてくれるお店、紹介したげるよ〜

今度スマホ選びデートとかどぉ？」


「ケイト。新入生が引いてるから、ほどほどにな」

「あはは、ごめんごめん！」






そう言えばケイトは笑って誤魔化す。






『それで、何の話をしていたっけ？……あぁそうそう！寮の話だったね。

会話が１年生らしく実にフレッシュだ！

私たちがなんでも教えてあげようじゃないか』







気前よくAはそう言う。







「つか、他よりまずウチの寮について教えてほしいんすけど。

あの『ハートの女王の法律』とかいう変なルールは一体なんなの？」






エースたちの疑問に、Aは笑顔のまま答えていく。






『伝説のハートの女王の話はよく知っているだろう？

規律を重んじ、厳格なルールを作ることによって、マッドな連中ばかりの不思議な国を治めていた。

そんなハートの女王をリスペクトして、我がハーツラビュル寮生はハートの女王のドレスの色である、赤と黒の腕章をつけて、ハートの女王の作った法律に従うのが伝統なのさ』


「肩が凝りそうな寮なんだゾ〜！」


『まぁ、どれくらい厳しく伝統を守るかは寮長の気分次第だしね。

今の寮長様は、歴代の寮長の中でも一番伝統を守っている良い子さ』


「前の寮長は、かなーりゆるゆるだったんだけどね〜

……あぁ〜恋しいよあの時の緩さがさ」







そう呟いたケイトは、横目でAを見ていた。


Aは顔色１つ変えずに、何も言わず黙っていた。

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