55…T ページ6
「……ん……パパぁ……？」
あ、やばぁ。
起こしちゃった。
「パパだよ。帰ってきたよー。」
「んぅ……。もう、パパ臭い！あっち行って！」
「………え。」
嘘でしょ……？
岡田さんより酷い扱いされてるんだけど、俺。
臭いだけじゃなくて、あっち行って！？
マジ！？
「ねぇ、Aちゃん。パパ、加齢臭やばい？」
「えーっ、カレー？カレーじゃなくて、お酒臭い！シャワー浴びて着替えて来なよぉ。」
「あ……、酒？なんだよ、もうっ。ビビらせないでよねー。」
「やーめーてー！！」
撫でてたAちゃんの髪をわしゃわしゃしてから、重い腰を上げてシャワーを浴びに行った。
なんだよ、びっくりしたわ。
突然、パパ嫌いが始まったのかと思ったよ。
よくよく考えたら、臭くて嫌いならわざわざ俺のベッドで寝てないよね。
ほっとして呑気に鼻歌まじりにドライヤーをしてから再び寝室へ戻ると、Aちゃんは爆発した頭のまま眠りについていた。
そっと隣に寝転がって、クイーンサイズの布団に一緒に包まった。
「フフフっ、凄い頭のままじゃん。」
いつも真ん中で寝ているけれど、このちょい左端で寝る感じが懐かしかった。
明日は土曜日。
ゆっくり眠れそうだ。
・
……なんて思っていたのに、呆気なく朝早くからAちゃんに起こされてしまった。
「パパ、起きて。天気いいから布団干すよー。」
「んー……あとでやるからいいよ。」
「嘘ばっかり！」
「あっ！もー……寒いんだけどー。」
うだうだしてると強引に布団を剥ぎ取られて、ベランダに持って行かれてしまった。
窓も全開で換気されてるし、耐えられない。
「寒くて風邪引いたらAちゃんのせいだからねっ。」
「はいはい。風邪引いたら、遅くまで飲んでた自分のせいだと思うけどねぇ。」
「うわ、生意気だ。可愛くないのっ。」
仕方なく起きてリビングへ行くと、まだ湯気の立つ温かい和朝食が用意されていた。
「わっ、美味しそう。Aちゃん食べよー。」
「はーい、待ってー。」
ゆっくりとは眠れなかったけれど、幸せな朝から土曜日が始まった。
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にかみつば(プロフ) - ゆいさん» 初めまして。読んで下さりありがとうございます！この作者の作品を全表示を見るとでてきます。あとはR18指定なので年齢が引っかかってる場合もあるのかもしれません。 (2021年1月4日 18時) (
レス) id: a0721de2a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 初めまして！にかみつばさんの作品が大好きでよく読んでいます！続編を見たいのですがどこを見ても出てこないです！どうすれば見れますか？ (2021年1月4日 17時) (レス) id: f23e39d144 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 初めまして！にかみつばさんの作品が大好きでよく読んでいます！続編を見たいのですがどこを見ても出てこないです！どうすれば見れますか？ (2021年1月4日 17時) (レス) id: f23e39d144 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - かなこさん» はじめまして！コメントありがとうございます☆癒しだったなんて、嬉しすぎます！いつも読んでくださってありがとうございました！ (2020年11月14日 23時) (レス) id: a0721de2a5 (このIDを非表示/違反報告)
かなこ(プロフ) - はじめまして。毎日この作品を見るのがわたしの癒しになってました！パパな裕太くん最高でした！幼い頃の話、楽しみにしてます。 (2020年11月14日 23時) (レス) id: ea3b09b98d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にかみつば
| 作成日時：2020年10月16日 22時
