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二十話 ページ28

『…ふ、あぁ……』



起き上がり、ぐーっと伸びをした



『ん……あ、今何時…?』



ぼやける視界で時計を見ると、液晶には『20:00』と映されていた


ん〜八時か〜





…いや、待って八時!?



『寝過ぎた!!』



ガバッと勢いよく長椅子から立ち上がった
パサリ


寝る前にチラッと見た時計の時刻は『16:00』



仕事中に四時間も寝るとか有り得ない!
どうしよう…怒られる?



急いで書類が溜まって居るであろう机を見た





『…あれ?』


書類が……無い?



何時もなら、四時間も経ってたら書類が積み上がってる筈なのに…




机の方に行こうと思って足を前に出すと、何かが足に引っかかった



見ると、それは見慣れた黒い外套だった



…そう云えば、先刻立ち上がった時に何か軽いものが落ちた気がする


それがこの外套だったのかな



…矢っ張り、優しいなぁ



私はそっと外套を拾い上げ、パタパタと軽く叩いて塵を払った



ふわっと龍君の匂いがした


………



『…一寸だけなら良いよね…』



ぎゅーっと外套を抱き締めた


いい匂い


『…ふふ』


何か幸せ









「何をしている」




後ろから声をかけられた


ギギギ、と壊れかけの機械人形(ロボット)の様に、ゆっくりと後ろを振り向いた



そこに居たのは、ぐっと眉間に皺を寄せた龍君だった

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(プロフ) - あ… 済みません 間違いです 忘れてました 夜までには全部直しておきます コメントありがとうございます! (2019年6月24日 7時) (レス) id: 449bdc9a82 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - すみません!芥川君の呼び方が、龍君から芥川君には戻っているのですが、これは間違いでしょうか? (2019年6月24日 1時) (レス) id: 7fd268645f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年1月30日 19時

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