少年と少年 ページ2
帽子を深く被った青年が夕暮れ時の河原を歩いている。青年と言っても、背が高く、纏ってている雰囲気が大人びているが、帽子から覗く顔はまだ少年のあどけなさを残している。
「おい、そこのお前!!」
青年は声の方に向くと、そこに小柄だが青年と同じ年齢くらいの白い髪の別の人からずっと使いまわしてきたであろうボロボロの服を着た青年がいた。
「た、食べ物か財布をよ、よ、寄越せ!」
二人の間に沈黙が流れる。白い髪の青年は気まずくなった。
「プッ」
「え?」
帽子の青年はいきなり吹き出し、笑いだした。
「アハハハハ!!」
ある程度、笑いが止まったら、
「済まない。生憎、食べ物は持ってないし、財布も君のお腹が膨れるほど金は入ってないよ。クスクス」
白い髪の青年はガックリと肩を落とす。
「だが、」
「君の話を聞いて、君のこれからの生活にアドバイスはできるよ」ニコ
青年はそう言って、帽子をとった。
その両目は燃え盛る焔のように赤く、西洋人の顔立ちが混じっていて、艷やかな黒い髪を持った美青年だった。
「俺の名前は、藤原勇貴。君の名前は?」
「僕の名前は、敦。中島敦。」
帽子をとった青年は、
「それじゃ、敦。君の話を聞こう。」
この出会いは、奇妙な怪奇譚の前触れ兆しである。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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黒猫(プロフ) - 福沢諭吉の異能力は〈人上人不造〉です。 (2021年1月24日 11時) (レス) id: 8e4d138be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MAOU | 作成日時:2019年4月13日 0時