二人の職業病患者 ページ7
「あの、神谷さん、あんまり見ないでくれませんか」
少し気を抜くと、仕事モードのスイッチを入れてくるのは解った
だったら、入れる隙を与えないだけだ
なんとも気まずそうに顔を歪めながら、口許まで食事を運んでくれる名字Aを観察する
利き手はこっちか
背丈は…………
俺も職業病かもしれない
懲戒免職瀬戸際だが
思えば、いろいろあって こうしているが、彼女とは初対面に等しい
目の前で動いている名字Aのことを、俺は全く知らない
「名字Aさん」
「え？はい…………」
「ご職業は、看護師ですか」
「あ、まぁ。そうですけど」
「年齢は20代前半から20代半ば…………」
「は？え…………取り調べですか？」
「なんでそんなことする必要があるんですか
ただ、俺はあなたを知りたいだけです」
「！！！」
どこまで真っ赤になるんだろうか
顔がさらに赤くなって、名字Aは言葉が出ない
パクパクと口を動かす彼女に、俺はさらに追い討ちをかけたくなった
「それで、さっきの話ですが…………」
「おーす！神谷ぁ！元気かぁ〰️〰️」
「チッ…………どうも。水城さん」
「え？今、チッて言った！？えぇ〰️〰️せっかく来たのにぃ…………」
嫌なタイミングで面会に来た水城さん
名字Aの様子に目を向けると、彼女は明らかにほっとしていて
俺は、またよくわからないイライラに苛まれた
「…………いえ。ちゃんと感謝してますよ」
「ちょっとォ！感謝してるって顔じゃないじゃーん…………！」
不信感丸出しで俺を一瞥した目線を 横に座っている彼女に移した
「はぁあ！？てめえはいい加減にしろよ！？イケメンだからって手ぇ早すぎだろ〰️！！」
「え！？あ、違います！！私は仕事で頼まれただけです！…………神谷さん、まだ、手が痛むので」
水城さんの言葉の意味するところを察したんだろう
焦って仕事を強調する彼女に、俺は心で舌打ちした
「あぁ〰️それは、そうでしたか！重ね重ねうちの神谷がすみません」
あんたは俺の親父かなにかか
相変わらず水城さんは無駄に面倒見がいい
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はむ(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます！ (2019年8月31日 9時) (
レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「大を占めるが」ではなく、「大部分を占めるが」です。 (2019年8月30日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「ベッドの上での再開」ではなく、「ベッドの上での再会」です。 (2019年8月30日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - ななみさん» ななみさん 応援コメントありがとうございます！うれしいです！更新続けられるようにがんばりますね(^^) (2019年8月28日 11時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
ななみ - はむさん！頑張ってください！ 応援しています！ (2019年8月27日 23時) (レス) id: 3f5cfa4750 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむ | 作成日時：2019年8月22日 23時
