59 ページ14
「あのヤクザ顔の真意が知りてえなら、直接聞くしかねえだろうけどなァ…………。盗聴器みてえな物騒なものが有るんなら話す内容も気を付けねえといけないんだろ？」
「そう、なんだとは思います…………」
正直なところよくわからないけれど、相良さんの様子を見る限りそのような気はする
少し何かを考えている様子の猛さんが 急にニヤリと笑い
それを見た少女が「うわ…………」と小さい声を発して 眉間にシワを寄せた
「まぁ、真意なんざ知らねえでも手っ取り早い良い方法はあるぜ」
「…………嫌な予感しかしないよ」
「お前ぇはいいから黙っとけよ」
溜め息をついている少女の頭をぽんぽん撫でながら 猛さんは口を開いた
「あんた、…………もうきっぱりとあの男に触るのをやめろ」
「え…………？」
「よくわからねえけどよォ…………。あんたが疎いのを良いことに、自分の都合で触れさせたりおざなりにしたりするような男には、気安く触らせてやる必要なんざねえぜ？」
「………………………………。私は相良さんを幸せにして差し上げる方法を伺いたかったのですが…………。」
「男なんてもんはなァ、与えられた幸せなんざ要らねえんだよ。自分で勝ち取らなきゃあ意味ねえんだからよォ…………」
『？』
言っている意味がよくわからない
そう思っているのは私だけではないようで、目があった少女は首をかしげていた
「まぁよ。あんたから触れることがなくなったとして…………それでもヤツがあんたに触れてえと思うなら、勝手に向こうからなんかしてくるわ」
「何も、されなければ？」
「それは野郎が、あんたに触れてえと思ってねえんだろうな」
それを突きつけられるのは どんなに辛いことだろう
私は、今まで通り相良さんと生活を続けていけるだろうか
「あの野郎の幸せなんざほっときゃいい。幸せになりてえんなら勝手に自分で行動すんだろ。
…………あんたは自分が幸せになる方法を考えときゃあいいんだ」
「…………相良さんに必要とされていないことを知るのは辛いです。幸せとは違うと思いますが…………」
「そしたら必要とされるように頑張るか、見限って別の男探すだけだ
必要とされてんのか、知らねえ方が困るかもしれねえぜ？」
知ったところで
私が行動に起こすのは、どちらの選択肢も難しそう
私は思わず俯く
「猛くん、ちょっとだけ外せる？」
今まで見守っていた少女が そっと彼に声をかけた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 186人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はむ(プロフ) - Kurumiさん» こんばんは！コメントありがとうございます(^^)そんな風に言っていただけるなんて、ホントにホントにうれしいです！なかなか進まなくて申し訳ないですが、がんばります！ (2019年5月23日 21時) (
レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
Kurumi(プロフ) - こんばんは、続きが気になっていたので更新して頂いて、とても嬉しいです。毎回、ドキドキワクワクキュンキュンしています。 (2019年5月22日 22時) (レス) id: 75910d6f0a (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 蓮華さん» コメントありがとうございます！この話一旦休憩するか迷ってたのですが、元気出ました！うれしい言葉をありがとうございます！がんばりますね( ｡ﾟДﾟ｡) (2019年5月16日 8時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
蓮華(プロフ) - いろいろ感想を言いたいのですが長くなってしまうので一言だけ…ほんっとに最高です！！続き楽しみにしてます(*´∀｀*)作者さんのペースで頑張ってください(^_^)v (2019年5月16日 8時) (レス) id: e9716c5c75 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 青菜さん» 青菜さま！！こちらでもコメントうれしいです( (*ToT)相変わらずゆっくり進むかと思いますががんばりますね！元気をもらいました！ありがとうございます！！！ (2019年4月6日 14時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はむ | 作成日時：2019年4月5日 23時
