ふたりぼっち 【増田俊樹】

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貴｢っはぁ、はぁ……はぁ………









増田、さんっ…｣









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バイトに行かないと。

母はまだ帰ってきてないが、時間は時間だ。
なんとなく、怒られる未来は見えているのだが。


私が悪くなくても、なんやかんや付け足して
悪者扱いされる。

全くもって嬉しくはないが、馴れてしまった。
慣れは恐ろしい。





バイトに行ってきます。



そう、置き手紙を置いて。玄関の鍵を開けた。








貴｢っ、｣



珍しく雪がうっすら積もってる

温度差に体が震える



そうか、



明日はクリスマスイブ。

だからバイトも忙しい時期に入る


働く時間が決まっていると言っても、忙しいのは確かだ。

やはり、この時期はお客さんが増える。



そして、酔っぱらいも出てくる

これが一番嫌なのだ。居酒屋のバイトをしているが、たまにうざ絡みしてくる客もいる。


バイト仲間も見てみぬふり。関わらないように。自分が被害に遭わないように。






思ったより世の中は冷たい人が多くて、うんざりだ。



増田さんみたいな人がいないものか……







って考えていたら、増田さんと出会った通りに入った。
家に戻ってからも、バイトがある時は通っていた道だが


なんだか……






とてつもなく、今までにないほど…










会いたい……。



増田さん…

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