死が無いオカルトマニアと理事長〜死世からただいま〜

カフェのたのしみ ページ30

「あのご婦人は、堀が深く輪郭がすっきりしていらっしゃるから、大人びたシックな服装が似合うと思います」

「あー、ガーリーなおねぇさんの太もも凄い！ ムチムチいいなーお胸の方もいいな取って付けれるなら欲しいわ」

　体のフラフラを無視して、無理を言いまくって、カフェで二人で女性の品定めをしていた。だって、可愛い女の子は目の保養でしょうに。美女は国宝ぞ？ だから、私も国宝として、もうちっと話を合わせてくれていいかな。そこの、女のくせに下品な定め方してるやつって言いたげな顔をしている悪魔よ。

「貴方、女性なのですから服とか化粧とか見た方がよろしいですよ？ それなら、まるで女装のその姿も幾分か、マシになるかと」

「品性いいながら、息子と胸の話で白熱の英才教育してる。バカ親に言われたかないよ。変態紳士めが！」


　時と空間を統べる王を捕まえられる訳はなく、ただ単に、私達は旅行しているような感じのまま、逃亡を続けている。その中で、騎士団解体のデモ団体か出来上がったとのニュースがカフェのテレビで流れている様子を、ぼーんやりと眺めて居た。

　あーあー、結局私の騎士団の仕事は一回で終わったし、このまま死ぬんじゃ。私復活して一年もたたないし。もー復活損の骨折り儲け？ アレ？ なんか色々ことわざがごっちゃになってるような？まぁいいか。

「口にウィンナーコーヒーのクリームが付いてますよ……速く拭き取らないとほっぺごと噛みちぎってしまいましょうか」

「噛みちぎったら殴るよ？」

　今が、何だかんだ前の人生じゃやろうと思って恥ずかしかくてできなかった。少女漫画に近い夢に酔いしれてる途中だから、感傷は拭えないけど。楽しもう。余生を。

ワンクッション→←裏も何もない。

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