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oblivion-忘却-3/N ページ26

みんなから少し離れて座るオレに、潤君はゆっくりと近づいてくる｡

｢ニノ｡｣

潤君は、少しバツが悪そうに、頭を掻きながらオレに話しかける｡

｢ニノ･･･その･･･さっきは悪かった｡｣

(人50)君から飛び出したのは、

オレに対する謝罪｡

｢さっきは･･･その･････
初めてお前の能力を見たから･･･｡
ちょっとビックリしたっていうか････｡｣

｢でも･･･でも、俺ちゃんとお前の･･･｣
｢気にしてないから｡｣

言いかけた潤君の言葉を、オレはぴしゃんと跳ねのけた｡

その先をつぐんだ潤君に、完璧な作り笑顔を見せた｡

堪らなかった｡

どうしようもなく堪らなかった｡

潤君に恐怖を感じられたこともショックだったけど

そのことを謝られたことが

オレを一層救いのない気分にさせた｡

それはもう、オレが完全にみんなとは違う存在になってしまったみたいで

そう言われたような気がして

どこにも逃げ場のない気分にさせられた｡

｢気にしてないから｡｣

微笑んでそう告げたオレに

潤君は傷ついた顔を覗かせる｡

｢聞く耳持たないってことかよ････｡｣

すうっと俺に背を向けると、潤君はそのまま翔さんと相葉さんの方へと歩みを進めた｡

どうしてかな？

どうしてこんなに

みんなとオレと

距離があるのかな？

オレだってちょっと前まで

あの輪の中にいたハズなのに････｡

もう、そこには入れないのかな･･･？

どこまでも続く自己嫌悪のループの中にいたオレに

みんなの声なんて届く訳もなく

オレは一人強烈な孤独感の中にいた｡

・

・

・

この時にね

オレにもう少し勇気があって

潤君が何を言おうとしたのか

ちゃんと聞いてれば

この後

あんなことにはなってなかったのかもしれない･･･｡