Heaven`s gate-天国の門-1/N ページ1
・
・
・
・・・・寒い。
・・・・・寒い。
ここは・・・・どこ?
さっきまで感じていたハズの温もりは
今はどこにも感じられない・・・・・
広がる不安と・・・・・・・
じわじわと侵食していく孤独感に苛まれながら・・・・・
オレは重たい瞼を開けた・・・
・
・
「気がついた?」
聞いたこともない、見知らぬ声が頭の上から降ってくる。
ゆっくりと目を開けると、白衣を着た男と女がオレを上から覗き込んでいた。
声を掛けただろう男は知らないが、女の顔は見たことがあった。
リーダーの家にスーツ男達と押し込んできた女だ。
「・・・コレ、どう言うことだよ!!
離せやっ!!」
オレは人間が一人寝ればいっぱいの小さな台の上に寝かされて、手首を頭の上で金属のような固いモノで貼り付けられて固定されていた。
身体じゅうにたくさんの電極の様なものを取り付けられ、赤や青、黄色や白の線が機械からオレの体に伸びている。
「リーダーは・・・
大野さんは何処やったんだよ!!!」
オレの言葉に男が笑った。
「君のナイトかい?
彼には別の場所で眠って貰ってるよ。
塔の上で閉じ込められてるラプンツェルみたいに分厚い扉の向こう側に閉じ込めて・・・ね。」
「・・・ココ、理化研とか言うところか?
ニューチルドレンとか・・・一体何なんだよ!!!」
オレの問いに隣にいた女は明らかに動揺した。
「ちょっと・・・どうしてそれを知ってるのよ!!」
口を閉ざしたオレに男は笑って答える。
「二宮君は心が読めちゃうんだもんねぇ。
大方、内調の連中の心でも読んだんだろ?
まぁ、それなら話が早い。」
「ようこそ、内閣情報調査室付理化学研究所へ。
ここはニューチルドレンの能力の覚醒と強化を目的として作られた国が運営する特殊機関だ。
国家を代表する頭脳が集められている。
ボクは小城透。
ここの副所長をしている。
専門は宇宙物理学だ。
彼女は鏑木麗子。
ここの所長で専門は天文学だよ。」
「小城さん!!
ここの存在自体が国家の最重要機密なんですよ!!
そんなこと、彼に話してもいいんですか?!」
怒りをあらわにした彼女に小城と名乗った男は冷静に答えた。
「麗子ちゃん、二宮君は能力の一端として人の心を読むんだ。
黙ってたってそのうち彼にはここがどういうところかバレるでしょ?」
ラッキーナンバー
8
279人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あさり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/a-ground/
作成日時:2012年3月26日 22時